昨日、娘が裏の家に住んでいるクラスメイトの男子と一緒に帰宅した。娘は男子に自分の荷物を持ってもらっていた。
金曜日は体操服だの上靴だのを持ち帰るので、ただでさえ大荷物なのに、昨日は給食当番のエプロンがあり、さらに工作で作った自動車も持ち帰らねばならなかった。
娘と一緒に帰ってきた男子は「俺、荷物持ってやるよ」と言ったのだけど、娘は「自分で持てるからいいよ」と断ったとのこと。
すると、その男子は娘が身につけようとし落とした手袋を拾うと「手袋返して欲しかったら、荷物1個渡せ」と言ったらしい。娘は手袋を返して欲しくて、荷物を1個手渡して男子と一緒に帰宅したとのこと。
「ちょ…お前、小学校2年生にしてイケメンかよ!」
そんな胸キュンなシチュエーション、少女漫画か乙女ゲームの中にしか存在しないと思っていたので、正直吃驚してしまった。
少なくとも私が小学生の頃、そんなイケメン男子はいなかった。もしかしたら当時は気づいていないだけだったのかも知れないけれど。
娘は頭の回転が速いタイプではないので、彼がどうして「手袋返して欲しかったら、荷物1個渡せ」と言ったのかは理解していなかったらしい。アッケラカンとして「手袋返して欲しかったから荷物渡した」と言っていた。
彼は娘の公園仲間。普段は娘のことを「男子みたいやな」と言って男子扱いしているようだ。
彼はやんちゃなお調子者で先生に叱られる事も多い反面、『ドラえもん』の映画のジャイアン的なところも併せ持っていて、みんなでやっちまった失敗を「これは俺が責任取るから黙ってろよ」とか言っちゃうタイプ。
イケメン男子が娘の荷物を持って帰ってきてくれたのを目の当たりにして「そりゃあ女子からモテますわなぁ」と納得してしまった。彼は密かに女子から人気で、チョコレートやラブレターをもらっている。
モテる人って小さい頃からモテるべくしてモテるのだなぁ…と感心した。
モテる人ってホント凄い。
私は彼よりも人生経験が豊富だけれど、そんなスマートに気を利かせる事が出来ない。せいぜい出来ても「遠慮するなよ。持ってやるから」と無理やり荷物をひったくるのが関の山だと思う。彼は将来、どんな男性に成長するのだろう? 裏のオバチャンとしては楽しみでならない。
自分の事ではないけれど、なんだかニヤニヤしてしまった。「真実は小説よりも奇なり」とは言うけれど実に良い物を見せてもらった。