先日、ウォーキングをしていたらシーツを洗う工場の前を通った。
後で調べたのだけどシーツを回収して洗う仕事はリネンサプライと言うらしい。大手のクリーニング会社が行っている場合もあるそうだけど、私が見たのは町工場レベルの倉庫のような工場だった。
人間の背丈よりも高いカゴ車に白いシーツがみっしりと詰め込まれていて、30代から40代の男性がシーツを取り出していた。中の様子はよく分からなかったけれど工場の窓からは白い湯気が漏れ出ていたから、洗濯機とかプレス機のようなものがあるのだと思う。
絶望したくなるような大量のシーツだった。シーツは色々な場所から集められてきて、働いている人は延々とシーツを仕分けて作業しているのだと思う。
物量的にも大変そうだし見るからに重労働だと思う。そして洗濯自体は洗濯機がするのだろうけど、プレス作業は全自動じゃない気がする。たぶん…だけどプレス機にいれるのは人間なのではなかろうか。
人間の仕事がAIやロボットに奪われる時代と言われているけど、まだまだ人の手が必要な仕事って案外多い。例えば…だけど山崎パンの工場でもいまだに人の手が必要とのこと。テレビの密着取材か何かで「商品が変わるたびに機械を新しくするのは無理だし人の手でやるしかない」みたいなことを話していた記憶がある。
先日見たシーツ工場の仕事は見るからに過酷そうだったので「こういう仕事の時給ってどんな感じなんだろう?」と調べてみたら、最低賃金ちょい上…程度だった。労働負荷を考えたら、もっと高時給でも良さそうだけど、利益等を考えるとそんなに高いお給料を払える仕事ではないのだろうか?
労働負荷とお給料の額は比例しない。
「誰でも出来る簡単な仕事」であるならば機械やロボットにやらせておけば良さそうに思うのだけど「誰でも出来て簡単だけど機械やロボットには難しい仕事」がたくさんあるけど、それは「簡単な仕事」かも知れないけれど「楽な仕事」ではない。
AIやロボット、機械化が進めば人間の仕事が奪われる…と散々言われているけれど、機械やロボットにお願いしたいような面倒くさかったり重労働だったりする仕事って案外人間がやっていて鉄腕アトムの世界はまだまだ遠い。
シンドイ仕事をしている人達のお給料が低いだなんて切ないことだと思う。