夫と私は最近NHKの『ドキュメント72時間』が好きで毎週、録画して楽しみにしている。
先週は『六本木・ケバブ屋 異邦人たちの交差点』を観ていたら、急にケバブが食べたくなってしまった。「そう言えばケバブって食べたことなかったかも……」って事に気がついた。
テレビで放送されていたのは新宿のケバブ屋だったのだけど、大阪だと日本橋にケバブ屋がある。丁度、日本橋にいく用事があったので、日曜日は昼食にケバブを食べることにした。
日本橋のケバブ屋
……とは言うものの心配なのは娘の味覚。
子どもって好奇心旺盛な面もあるけれど、未知の食べ物の場合受け入れられないこともある。香辛料系は要注意。
娘にケバブの画像を見せて「ひょっとしたら辛いかも知れないし、あなたには無理な味かも知れないよ」と説明したところ、娘はそれでも食べたみたいと言うので、娘にも食べさせてみることに。
日本橋のケバブ屋はいつからあるのかは知らないけれど、俗に言う「ヲタクロード」にあって、食べたことはないものの夫と私にとっては「勝手知ったる」場所にある。
トルコカフェ KARAKUS カラクシ
私達がお邪魔したのは『トルコカフェ KARAKUS カラクシ』と言うお店。
ヨーグルトソースのケバブと辛いソースのケバブ、それにケバブ弁当(ケバブライス)を注文した。店先に簡単な椅子とテーブルがあって「ここにどうぞ」と案内された。
ケバブ屋のオヤジは子ども好きな人らしく、娘の分にはやたらサービスしてくれた。
娘は自分が注文したヨーグルトソースのケバブはいまいち好きになれなかったらしいけれど、少し辛いながらも私が注文した辛いソースのケバブと、夫が注文したケバブ弁当は美味しかったらしい。
夫はケバブ屋のオヤジとサッカーの話と、NHKの番組を観てケバブを食べたくなった話をしていた。
ケバブ屋のオヤジは「うちは日本で1番有名なケバブ屋だ。日本にいるトルコ人はみんな知ってるぜ」と言っていたけれと、真偽の程は定かではない。
食事の後、夫がスマホでトルコ後で「ごちそうさま」とはなんと言うのか調べてくれた。
「Ellerinize saglik. (エルレリニゼ サールク)」とのこと。直訳すると「あなたの手が健康でありますように」と言う意味らしい。
私と夫が言っても良かったのだけど、ケバブ屋のオヤジは娘にとても良くしてくれたので、娘に少し練習させて帰り際にお礼を言わせたところ、ケバブ屋のオヤジは満面の笑みでもって喜んでくれた。
私は語学全般が苦手だけれど、その国の言葉を使うって大切なことだな……と思った。
私自身もそうだけで外国の人が自分の国の言葉を一生懸命話そうと努力してくれるのは嬉しいと思う。
ケバブ屋のオヤジは娘に色々言ってくれたけれど、残念ながら何を言ってくれたのかは分からなかった。
娘にとってケバブは衝撃的な味だったらしい。「お肉にヨーグルトソースはちょっと無理…」とのこと。
娘には「外国に行くと自分の国では馴染みのない味が当たり前だったりする」と言う話を説明した。「自分が美味しいと思っている食べ物が他の人にとっても美味しいとは限らないのだ」ってことも。
娘にとって人生初ケバブは良い経験になったと思う。
私も色々な事を考えさせられた。普段の生活では自分の身の回りの事ばかりにしか目が行かないのだけど、それじゃあ駄目だな……とか。次にケバブ屋に行くときは、せめて挨拶程度でもトルコの言葉を勉強していこうと思う。