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バッテリーⅥ あさのあつこ 角川文庫

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意地だけで読みすすめていたバッテリーシリーズも今回でオシマイ。感想はこの一言に尽きる。

「最後まで投げ出さずに読みきった自分を誉めてあげたい」

もはや、ここまでくると修行のようだった。ちっとも面白いと思っていないのに、わざわざ読むだなんて自分は密かにM気質だったのか……と思うこと数回。

しかし最後まで見届けずにはいられないのが本読みの性。とりあえず、それを果たせただけで十二分に嬉しい。

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バッテリーⅥ

「おれはピッチャーです。だから、誰にも負けません」

いよいよ、巧たち新田東中は、強豪・横手二中との再試合の日を迎えていた。試合を前に、両校それぞれの思いが揺れる。

巧と豪を案じる海音寺、天才の門脇に対する感情をもてあます瑞垣、ひたすら巧を求める門脇。そして、巧と豪のバッテリーが選んだ道とは。

いずれは……、だけどその時まで――巧、次の一球をここへ。

大人気シリーズ、感動の完結巻!

アマゾンより引用

感想

そして肝心の内容たるや「グダグダ」といか言いようが無かった。6冊も費やして描くような話ではなかったように思う。

いくら児童文学のジャンルだからって、漫画のように会話文だけで繋いでいく手法はいかがなものかと思う。

あさのあつこの思い入れが濃くなってきているのは分かるのだけど、登場人物達はもはや中学生ではなかった。あさのあつこの好きな「可愛い男の子達」以外の何物でもないと思う。

少年の成長を描いた作品とは思えぬほど、そこには大人の好きな「理想の少年達」がいるだけだった。

このシリーズが駄作だとは言わないけれど、私の身近にもし読みたいという人がたならば「読むなら最初の1冊だけで充分だよ」とアドバイスしてしまうと思う。

どこでボタンを掛け違ってしまったのだろう?

なまじ人気が出てしまったのが悪かったのか、それとも長く続けているうちにあさのあつこ自身が方向性を見失ってしまったのだろうか?

冊数を重ねるにつれてツマラナクなくなっていったシリーズではあるけれど、これでお別れ出来ると思うと少し嬉しい。

頑張った自分に酔ってみる以外、どうしようもないシリーズだった。

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