ふとした気の迷いから、スーパーで見掛けたモンキーバナナ(正式名称セニョリータバナナ)を買ってみた。
モンキーバナナとは普通のバナナの半分くらいの小さなバナナ。寒暖差の激しい500メートル以上の高地で栽培されていて、甘みが強く酸味が少ない。
モンキーバナナを食べたのは初めてではなかったけれど、たぶん10年以上ぶり。予想以上に美味しくて「バナナ」と言う果物を見直してみようと決意した。
我が家は毎朝、朝食の時に果物を食べているけれど、バナナを買うことはめったにない。娘が小さい頃はバナナが大好きだったので常備していたけれど、娘のバナナブームが去ると同時にバナナを買う機会が激減。私にとってバナナは好きでも嫌いでもない果物なので、積極的に買おうと思わなかったのだと思う。
本気でバナナを買おうとすると、値段の幅に驚かされる。
特売のバナナだと一房100円で買えるのに、お高いバナナになると普通のスーパーで売っているものでも300円以上する。安売りのバナナの3倍以上の値段がつく。しかも売り場には普通に並んでいる。
これが苺だったらどうだろう?
苺の特売価格は1パック300円前後。3倍以上の価格の苺となると900円~1000円ってところだけど、そんなに高い苺は普通のスーパーだと売っていなかったり、売っていても数が限られていたりする。3倍以上の価格の開きがあるラインナップが普通に並んでいるバナナとは大違いだ。
話をバナナに戻すけれど、とりあえず「そこそこ」くらいのバナナを買ってみることにした。甘熟王とかそんな感じのバナナ。スーパーだと「農家厳選の~」みたいなバナナだと1房200円前後で買えるので、そのあたりを。
……なるほど。確かに安売りのバナナより美味しい。安売りのバナナの2倍美味しいか…と言われると「ん~。そこまではないかな」って感じだけど。
そして先日、生協のカタログで台湾バナナが売っていた。お値段1房358円。安売りバナナの3.5倍のお値段。
スーパーで一般的に流通しているバナナの多くはフィリピン産かエクアドル産。台湾バナナを見ることはないけれど「台湾バナナは美味しいらしい」と言う知識だけはあったので、とりあえず買ってみることにした。
台湾バナナ…美味しいじゃないか!
いつも食べているバナナよりも甘みが強く、食感がもっちりしている。普通のバナナとどれくらい違うかと言うと、ひと昔前のパサパサで甘くない焼き芋と、最近の甘い焼き芋くらいの違いがあった。
台湾バナナが美味しいと言われる理由もなるほど納得。
だけど、ふと思ってしまった。「安売りのバナナってあの値段であの味って凄いな」と。安売りのバナナでも普通に美味しい。お高いバナナが安売りのバナナよりも美味しいことは間違いないけど、安売りのバナナだって充分美味しいのだ。
バナナに貴賤あり。だけどお安いバナナもそれはそれで美味しい。
ちなみに。台湾バナナの流通のピークは4月とのこと。台湾バナナが食べてみたいと思うなら、4月から黄金週間までの期間に手に入れて戴きたい。食べてみる価値はあると思う。高い…と言っても1房400円未満で手に入るりで興味のあるか他は是非。