ここ数年、高級食パンが流行っている。
誰が仕掛けたのかは知らないけれど、ここ数年の高級食パンブームには驚かされる。
食パンって昔から地味にブームが訪れる。例えば京都ボローニャのデニッシュ生地の食パンとか。お手軽なところだとセブンイレブンの金の食パンとか。ヤマザキデイリーストアが限定食パンを出したこともある。
最近は1本(2斤分)で1000円前後の価格に設定して、仰々しい紙袋に入れて販売するのが流行りみたい。
- 高級生食パン専門店 乃が美(のがみ)
- 高級食パン専門店 あずき
- 高級食パン専門店 嵜本(さきもと)
- 銀座に志かわ
……とか、他にも雨後の筍のように高級食パン専門店が乱立している。
私も戴いて食べたこともあるけれど、美味しい…と言えば確かに美味しい。だけど、ちょっと疑問に思うところがあった。
「あの味のパンを食パンと定義してもいいのかな?」ってこと。
どう考えても食パンの生地の範囲を越えている気がしてならなかったのだけど、実際に自分で焼いてみると味の秘密に納得した。
高級食パンの美味しさの秘密
我が家は昨年からホームベーカリーを導入して、毎朝ホームベーカリーで焼いたパンを食べている。
ホームベーカリーも沼もハマればなかなか楽しいもので、レシピを検索すると高級食パンを再現するレシピがわんさか出てくる。
ここでパナソニックと、高級生食パン専門店 高級生食パン専門店 乃が美(のがみ)がコラボして公開しているレシピをご覧戴きたい。
- 強力粉(イーグル)250g
- 三温糖35g
- 塩(ぬちまーす)小1(5g)
- 無塩バター(よつ葉乳業)15g
- 生クリーム(乳脂肪分35%)40mL
- 水160mL
※室温25℃以上のときは、約5℃の冷水を10mL減らして使う。- ドライイースト(サフインスタントドライイースト金)小1/2(1.4g)
Panasonic HPより引用
一般的な食パンレシピと大きく違っている点が3つある
- 砂糖多め(レシピによってはハチミツに変わる)
- バター多め
- 乳脂肪分の高い生クリームを使用
特に注目して戴きたいのは生クリームの使用。
食パンのレシピは色々あるものの、一般的な食パンに生クリームは使わない。
乃が美(のがみ)が監修したレシピ以外のレシピでも、必ず生クリームが使われていて、レシピによってはドン引きするほど生クリームが投入される。
高級食パンの秘密は糖分とバターと生クリームだったと言っても過言ではない。
糖分、バター、生クリーム…これってパンよりお菓子に近くないですか?
実際に作って食べてみた
高級食パンのレシピで焼いたホームベーカリー食パン。香りがヤバイ!これが生クリームの力か! pic.twitter.com/zxVAJG8nF9
— 白蓮@ゆらら (@yurarra) December 31, 2019
このお正月は高級食パンのレシピで食パンを焼いて食べてみた。
……確かに美味しい!
- 口溶けが良い
- 嚥下しやすい
- 甘みが強い
材料を知っているので、まぁ…納得のお味。
高級食パンは高齢者層に人気があると言われているけれど、食べやすいので歯が悪くなった人には良いように思う。
いいじゃない高級食パン…と言いたいところだけど、手放しで喜んではイケナイと思うのだ。
高級食パンは糖分、バター、生クリーム。
高級食パンはカロリーの暴力でもって美味しさを添加しているに過ぎないのだ。「たまに」とか「特別な時に」って感じで食べるには良いと思うのだけど、しょっちゅう食べるには向かない。
私はこれを読んでくださった方に伝えたい。
「高級食パンを食べる時はカロリーを大量摂取する覚悟を持って挑んでください」と。
……とは言うものの美味しかったのです。「ご利用は計画的に」そこさえ押さえていれば大丈夫じゃないかな…たぶん。知らんけど。