小学校、中学校、高校。学校で働く先生達は労働環境が悪いと言われているけれど「やっぱり大変なんだな」と実感させられる事があった。
神戸市の教師いじめのような事もあるけれど、先生と呼ばれる多くの人達は真面目で誠実に働いている。
これは従姉妹の子の話。
従姉妹の子は中学校の頃から吹奏楽に励んでいて「大人になったら中学校の先生になって吹奏楽の顧問をする」と言うのが夢だった。
子どもの夢と言うものは叶わないものと相場が決まっている。
しかし従姉妹の子はそんなジンクスを振り切って高校を卒業後、教育大学に入学。公立中学校の先生になり、本当に吹奏楽の顧問になって子どもの頃からの夢を叶えてしまった。
「子どもの頃の夢を叶える子って本当にいるんだねぇ」と、従姉妹の子の活躍に感心していたのだけれど、従姉妹の子は教師を辞めて会社員として働くことになったのだ。
「あ~。今の若い子は堪え性がないからねぇ。働いて半年一年ですぐに辞めるんだよ」と思われるだろうけれど、そうじゃない。
従姉妹の子はすでに30歳を過ぎている。
半年一年働いて辞めたのではなく「仕事にも慣れて後輩の指導もはじめました」的なポジションだった。
従姉妹の子が教師を辞めた理由は「ブラックだから」の一点に尽きる。
学校の先生とザックリ言っても、公立と私立では違うだろうし、公立でも自治体によって少しずつ違いがあると思う。また部活の顧問をするかしないかでも変わってくるだろう。
だけど従姉妹の子の場合は「心身共に続かない」と判断して、教師を辞めて転職する道を選んだ。会社員になった従姉妹の子は、教師の時よりも毎日が楽しいらしく、充実した毎日を送っているそうだ。
従姉妹の子が転職して楽しく過ごせている…と言う事については嬉しいし「転職して良かったね」と心から思っているけれど、真面目で一生懸命頑張る子が続けられない体制って、どうなんだろう…と思ってしまった。
実際、娘の小学校の先生を見ていても「先生、大変ですよね…」と同情してしまう。
例えば…の話だけど、夏休みはPTAが「夜のパトロール」をするのだけれど、PTAだけでなく教師も交代で参加することになっているのだ。
PTAは小学校のある地域に住んでいるから良いとしても、先生の自宅は小学校区ではない。遠くから通っている先生もおられるだろうに、先生を夜のパトロールに引張り出す必要はあるんだろうか?
働き方改革って本当に進んでいるのかな?
表面的に労働時間を減らした風にしたところで「これは本人が自由意思でボランティア的にやっていること」みたいな労働が増えているようでは意味が無いように思う。
……と言いつつ、私は「学校の先生は大変だなぁ」と遠くから思う事しか出来ないのだけど。
せめて学校の先生から「この親、ないわぁ~」と負担に思われないように、モンスターペアレント的な親にならないよう心掛けたい。