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満月ケチャップライス 朱川湊 講談社

私は朱川湊が描く「人の温もりを感じさせてくれる物語」が大好きだ。

正直なところ、全ての作品が最高に面白いって訳ではないのだけれど、読後に「でも良かったよね」と思える部分があるあたりが魅力だと思っている。

しかし、この『満月ケチャップライス』は読後感がイマイチ良くなかったし「人の温もり」については、まぁ感じなくもなかったけれど、どこかしら薄っぺらな印象を受けた。

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満月ケチャップライス

ザックリとこんな内容
  • 兄妹と母が暮らす家に料理上手なモヒカン男(チキさん)がやってきた。
  • チキさんの作るメニューは、男同士のムニエルにブロッコリーのウソピザ。そして満月ケチャップライス。
  • チキさんは謎の超能力使うのだけど、その能力を怪しい宗教団体が狙う…

感想

「子どもの頃に超能力者ともてはやされた男」が出てきたり、自分の不注意から妹に怪我をさせてしまった事を悔やんでいる男子中学生が出てきたりするのは、まぁいい。

作中にもあったけれど、人は誰もが他人に知られたくない過去や思い出を抱えているもので、脛に1つも傷を持たない人なんていないと思っている。

なので、登場人物達がちょっぴり湿っぼいのは分からなくもないし「でも、だって」を言いながらも頑張っている人は嫌いじゃない。

しかしオウム真理教の事件を中途半端に出してきたのは戴けなかった。

オウム真理教の事件を使うなら使うでもいいけれど『1Q84』くらいデフォルメして描くか、そうでなれければもっと忠実に描く必要があるかと思う。

やっつけ仕事的に話に組み込むのはいかがなものだろう?

比較的新しい事件で、被害者も多かっただけに、この作品まような使われかたは、私としては納得がいかないところだ。

そして物語的にもイマイチ魅力を感じなかった。読後がちっとも良くないのだ。

一応、ハッピーエンドのような形にはなっているけれど、未来への希望は感じられなかったし、「で。結局、あの人はなんだったんだ?」と言うモヤモヤが残ってしまった。

主人公と妹、チキさんの3人が心を通わせてキャッキャしている場面が微笑ましかったなぁ……って意外は、これと言って良いところを見いだせなかった。

好き嫌いはあると思うので、なんとも言い難いけれど私にとっては残念な1冊だった。

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白い木蓮の花の下で
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