先の日曜日。娘とホワイトデーのお返しを買いに行った。
毎年、不意の友チョコに備えて予備を用意しているのだけど、今年は予想以上に貰ってしまったため「ホワイトデーにお返しするね」と言うことになった。
私は若い頃からアンチバレンタインデー派に属している。
「好きな異性にチョコレートを渡して愛を告白する」と言うなら異論はない。義理チョコとか友チョコとか言う謎の風習が嫌いなだけだ。
それにしても「友チョコ」っていつはじまったのだろう?
娘が幼児の頃に娘を可愛がってくれる小学生のお姉さんに貰ったのが娘にとって初めての友チョコだった。その時は「へぇ~。最近は友チョコなんてのがあるんだねぇ」と微笑ましく思ったものだけど、昨今の友チョコは加熱し過ぎていて辟易する。
娘は友チョコと言っても1ケタの個数しか交換していないけれど、巷の話を聞いていると「40個作った」「100個作った」と途方もない個数を配りまくっていて驚かされるばかりだ。
私もいい年をした大人なので義理チョコについては嫌いながらも「大の大人が自分のお金をどう使おうが自由だよね」と思うのだけど、まだ自分でお金を稼ぐことの出来ない未成年が「人にものを配る」と言う風習はどうなんだろうか?
友チョコは「手作りするもの」と言う不文律がある。
バレンタインデーから数日経ったある日のこと。大量に貰った友チョコを食べながら、娘がポツリと呟いた。「凄く可愛いし、不味い…って訳じゃないけど、時間が経つと美味しくないよね…」と。
そう…手作りのお菓子は日持ちが悪い。
話を聞く限り、友チョコは「バレンタインデーの前の土曜日か日曜日」に作る子が多い。
友チョコを配る時点で数日経っているし、それらさらに先に食べるとなると味はどんどん劣化していく。
それって、ちょっと勿体無いと思うのだけど、世間的にはどうなんだう?
エコな世の中を推し進めていこういう言うこのご時世に「劣化して悪くなるのが分かっている食べ物」を大量に作るのって、どうなんだろうか?
ちなみに。我が家では数年前から友チョコは手作りではなく、市販品を渡すようにしている。
アンチ友チョコの思想があってのことではなくて、平日の放課後は体操と公文と宿題に追われているので、友チョコ作りをする時間が取れない」と言うのが理由だ。
今年は節分の時期に「恵方巻の大量廃棄は悪!」みたいな意見がインターネットに蔓延していたけれど、来年あたり「友チョコは美味しいお菓子を無駄にする勿体無い風習!」みたいな意見が出てくれないかと期待している。
「友チョコを楽しんでいる人だっている」と言う意見があるのは承知しているけれど、まだ自分でお金を稼ぐことの出来ない未成年が、お金と労力を使って他人に何かをバラまくなんて、どう考えてもやっぱり変だ。
…とは言っても、来年の2月14日も娘の友達が友チョコを配りに来るのだろうし、貰ったら返す必要がある。今年の失敗を教訓に、来年は今年以上に「友チョコの予備」を用意しようと思う。