娘は4年生になってから小学校のバレーボールクラブに入部した。
小学校のクラブなので基本的な活動は授業の一貫として行うのだけど、娘の小学校のバレーボールクラブは小学生とは思えぬ熱心さで朝練もあれば放課後練習もあるし、夏休みも練習がある。
娘は特にバレーボールがしたかった訳ではなく「ジャンケンで負けたから」と言う理由での入部。
親としては「小学校のクラブ活動でそこまで厳しく練習するの? 全員望んで入部している訳ではないのに」とモヤモヤしたものの、当の娘はご機嫌でクラブ活動をこなしている。
しかし。やはり…と言うべきか、バレーボールクラブの練習は相当キツイらしい。
「先生は物凄く怖いし、失敗したら6年生に笑われる。それにサーブ落としたら腕立て10回とかあるし」と娘。気の毒だとは思うけれど頑張ってもらうしかない。なんだかんだ言っても小学校のクラブ活動なのだ。
嫌なら3月で辞めて来年以降は別のクラブに入部すればいい…と思っていたところ、娘から斜め上の発言が飛び出した。
「私。卓球やりたかったけど来年もバレーボールクラブに入るわ!」
正直、我が耳を疑った。
全く意味が分からない。娘は身長が低く、どう見てもバレーボールには向いていない。練習がキツくて先生は怖い。上級生には笑われる。私だったらそんなクラブは辞めるの一択。なのに何故?
「でも上手く出来た時は気持ちいいんだよね~。それに私も試合に出たいし。4年生だと色々させてもらえないから」
なるほど…これが体育会系思考なのだと納得した。私には1ミリも理解出来ないけれど。ヲタクで言うところの「誰も読んでくれないのにノートに自分が考えた最高の物語を書く」みたいな気持ちと似ているのだろうか?
他者からの承認が欲しいとか以前に「楽しいから頑張る」とか「頑張らずにはいられない」みたいな情熱なんだ…と言われたら私にも分からなくもない。
妊娠してお腹の子どもが女の子だと知らされた時「私、自分の母親大嫌いだったし、女の子を愛せるかどうか心配だわ…」と悩んだ事を思い出してしまった。
もし、娘が自分に似ていたら同族嫌悪を催していたかも知れないけれど、ここまで清々しく方向性が違ってくると、毎日が発見だし、楽しいし、愛しい。
親子でも違ってていい。むしろ違っていた方が楽しくて良い…と思う。
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