今年のお盆休みはこれと言って大きな予定が無かった。
娘を連れてリハビリ病院に入院中の義母を見舞ったり、実家の家族と食事をしたり、お寺参り等の「お盆定番行事」はあったものの、旅行に行く訳でもなければ、観劇等も入れていなかった。休みは出掛けなければならない……と言う縛りはないけれど、夫と「1箇所くらいは夫婦でちょっとだけ遠出したいね」と相談した結果、和歌山城と有吉佐和子記念館に行ってみることにした。
和歌山は義母の出身地ではあるものの、義母が住んでいたのは和歌山と言っても高野山の近く。娘が小さい頃は家族旅行に出掛けたりもしたけれど、白浜だの加太&友ヶ島だのと海しか行っていない。
和歌山城はマツケンサンバでお馴染みの松平健が演じた『暴れん坊将軍』こと徳川吉宗を輩出した紀州徳川家の城。城は再建したものだけど立派な石垣は当時のまま残っている。
そして和歌山県は私の推し作家である有吉佐和子の生誕地。ブログを通じて知り合った方から「南海和歌山市駅のすぐ側に有吉佐和子記念館がありますよ」と聞いていたし、以前『青い壺』のことでNHKの取材を受けた時もプロデューサーさんから有吉佐和子記念館を訪れた話を聞いていたので、ずっと気になっていたのだった。
大阪から南海電鉄の特急サザンに乗って和歌山市駅へ。特急サザンは特急料金を払わなくても乗車できるのがありがたい。車内から海を眺めつつ和歌山へ向かった。

和歌山城
和歌山城は想像していたよりも美しいお城だった。とにかく石垣が素晴らしい。足の悪い人だと大変だと思うのだけど、安心して戴きたい。和歌山城には「おもてなし忍者」がいて、予約をすれば忍者が電動車いすを使って登城をサポートしてくれる。私が見た時は忍者がベビーカーを抱えて颯爽と歩いていた。

御橋廊下

御橋廊下(内部)
和歌山城へ行って驚かされたのは天守閣に入る時に入場料がかかるだけで、それ以外の施設は全て無料だ……ってこと。西の丸庭園も動物園も御橋廊下もお金を払うことなく見学できる。

西の丸庭園
御橋廊下も西の丸庭園も文化財的に素晴らしいのに無料だなんて驚いた。京都や奈良だったら、まあまあの金額を払わないと見学できないと思う。西の丸庭園にある紅松庵では抹茶とお菓子を戴いた。ちなみに紅松庵は松下幸之助寄贈とのこと。

動物園
お城に動物園があるのも良い。お城を見て学んで、動物園で楽しんで……と家族連れにはもってこいだと思う。なお和歌山城の側には小学校低学年くらいの子どもが喜びそうな遊具のある岡公園が控えている。岡公園には電車や汽車も展示してあった。

有吉佐和子記念館
和歌山城を堪能した後は有吉佐和子記念館へ。南海電鉄和歌山市駅のすぐ側にある。パッと見だと普通の家っぽい佇まいなのだけど、実際に有吉佐和子が暮らしていた家を移築したものなので「普通の家」なのはなるほど納得。有吉佐和子は昭和の作家なので明治・大正の文豪が住んでいたような家じゃなかった。

有吉佐和子記念館書斎
驚くことに有吉佐和子記念館も入場無料だった。和歌山市…太っ腹過ぎる。市民はさておき、観光客からはお金を取っても良いと思う。
それほど広い施設ではないのだけど有吉佐和子が執筆していた書斎がそのままの姿なのが胸熱だった。「この机で執筆していたんだ……」などと思って眺めていたら、スタッフさんから「椅子に座ってみてください」と言われた。机を触るのはNGだけど椅子に座るのは良いらしい。もちろん座らせて戴いた。

有吉佐和子の机と椅子に座った私
大好きな有吉佐和子が座っていたであろう椅子に座って感無量。写真を撮ってくれた夫は「どうしたの? 表情が堅いよ~」と笑っていた。本当に好きなものに対面した時、人は緊張してしまうものなのだ。
和歌山城&有吉佐和子記念館。実に楽しかった。文化とか歴史に興味がある人なら、このコースはめちゃくちゃ楽しめると思う。機会があれば別の季節に訪れてみたい。



