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さらば!店長がバカすぎて 早見和真 角川春樹事務所

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『さらば!店長がバカすぎて』は人気シリーズ『店長がバカすぎて』シリーズ3部作の完結編とのこと(本当に完結なのかは謎ではあるけど)

それにしても…ちょっと待ってよ早見和真。どんだけ筆が速いのよ?2025年3月 に『問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい』を出版して、2025年9月に『さらば!店長がバカすぎて』が出版されているとか意味分からない!

もしかして早見和真は複数人いたりするのか?

ついでに言うなら『さらば!店長がバカすぎて』の中には『問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい』の主人公、十和ちゃんのエピソードもちゃっかり盛り込んでいるし。

こんなの…『さらば!店長がバカすぎて』を読んで『問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい』を読んでいない方は読むしかないじゃないですか。

早見和真…恐ろしい作家!

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さらば!店長がバカすぎて

ザックリとこんな内容
  • 武蔵野書店・吉祥寺本店のカリスマ書店員、谷原京子は最近はスランプに陥っていた。
  • そんな中、京子は「おもしろい本の話と店長のグチを言い合える」唯一無二の元同僚・磯田(現・田中)さんの結婚式に呼ばれ、山本店長が燕尾服で壇上に現れて予想外のパフォーマンスをするなど騒動が起きる。
  • 結婚式の一週間後、田中さんが京子を訪ねて「書店を守ってもらわなきゃ」という言葉を残す。その言葉は京子にとって希望とも責任とも感じて雑な感情が生まれる。
  • 京子は店長や書店を取り巻く厳しい環境や困難に直面しながら、自分の人生や書店の未来を見据えてどう動いていくかを模索していくのだが……

感想

店長がバカすぎて』がシリーズが好きな人には「余計なことは考えずにとりあえず読んで」と全力で背中を押させて戴く。シリーズ物の小説って回を重ねるごとにパワーダウンして、面白さが減っていくものだけど安心して欲しい。ちゃんと面白い。

ドタバタ喜劇なのは変わらないし、ある意味において時代劇的な「お約束」のパータンに乗せているものの、山本店長は相変わらずトンチキだし、谷原京子も相変わらず悩んでいる…と言うか。シリーズ3部作の中で谷原京子の試練としては今作がもっとも厳しかったと思う。

「書店員の大変さ」もそうなのだけど、今回は「働く女性の大変さ」にも重点が置かれているので、書店員だけでなく働く女性に通じるところがあると思う。

さらに言うなら「本と書店を愛する人」なら感じるとかるはあるかも知れない。

私の街も現在17歳の娘が小学生の頃までは最寄り駅近辺に書店が3つあった。2つは個人書店。1つはレンタルビデオ店の併設店。だけど現在、最寄り駅近辺に書店は1つも残っていない。歩いて…または自転車で書店に本を買いに行ける文化的贅沢を私達は手放してしまったのだと実感している。

…などと。書店の存続云々と言う湿っぽい話はさて置き。『さらば!店長がバカすぎて』は『店長がバカすぎて』シリーズが好きな人なら読んで戴きたいし、本や書店が好きな人には刺さる作品だと思うので地味に布教したいと思った。

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