萩生田文部科学大臣の「身の丈発言」が問題なっているけれど、最近の日本を象徴するような発言だったと感心する。流石は大臣。国民の代表になるだけの事はある。
日本は「金持ち勝つ!」の世の中を作るように舵を切って進んでいるのだから、あの発言はある意味当然と言える。
日本の大学の最高峰である東京大学の場合、世帯年収1000万円以上の世帯が半数を占めると言う。ワーキングプアとか、貧困世帯とかはお呼びじゃない感じだ。
そう言えば、年上の友人から「私は子どもがいないから聞きたいんだけど、子育てしていて格差社会を感じることってあるかしら?」と質問された時、私は具体例を出して「あります」と即答した。
これは娘の通う小学校の一例。
娘の小学校では水泳教育に全く力を入れていない。水泳の授業は片手で足りる程度。さらに言うなら夏休みにプール開放だの、水泳の特別授業などもない。
運動神経の良いお子さんなら、水泳の授業回数が少なくても泳げるようになるのだろうけど、そうでない子はスイミングスクールに通わなければ泳げるようにならないのだ。
泳げない子は1学期の個人懇談会で「あとはご家庭でご指導お願いします」と言われる。
そのため、娘の通う小学校区の多くの子ども達はスイミングスクールに通って「中学、高校に進学した時に困らない程度の泳力」を身につける。泳力をお金で買っているのだ。
なので小学校の水泳の授業では、伏し浮きやバタ足をしている子の横で、50メートル、100メートルでガンガン泳ぐ子がいる…なんて異様な光景が展開される。
スイミングスクールに通わせるお金のない世帯の子は水泳は諦めてください…ってシステムって、どうなんだ?
身の丈発言にも関係するけれど、民間の英語系試験って費用が馬鹿にならない。
英検にしてもTOEFLにしても、受験に役に立つほどの物を身に着けようとするならば、検定試験の検定料もそうだけど、テキスト代も半端ない。そこまで子どもの教育に突っ込んでくれるご家庭の子は良いだろうけど、そうでない子は厳しいよね…って話だ。
「世帯年収=子どもの学力」あると思います!
もちろん世帯年収が全てだとは言わない。世帯年収が高くても教育に力を入れない親もいるだろうし、ギリギリの生活でもどうにか振り絞って子の教育に力を入れる親もいる。
だけど根本にあるのは「金持ち勝つ!」って現実だと思う。
金持ち勝つの世の中を庶民が生き抜いていくのは大変だ。残念ながら我が家の場合チーム金持ちには入れていない。娘自身に頑張ってもらうしかないし、もちろん親も全力で娘をサポートしていく。
それにしても、若者に明るい未来を見せてあげられない社会ってどうなんだろうなぁ。
高校や大学は義務教育ではないけれど、教育の機会は平等であって欲しい。
「その金はどこから出るんですか?」と言われてしまうかも知れないけれど、良い教育を受けた子ども達がて良い大人になってくれれば、その分ガッツリ国に貢献してくれるんじゃないかな…って思う。