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ぼくらの七日間戦争 宗田理 角川文庫

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「面白いですよ」と勧められて手にとってみた1冊。

私よりも5歳くらい下の世代はリアルタイムで、この作品を見たり読んだりしていたのだろうか。

昭和51~53年生まれあたり人のファン率は微妙に高いような気がする。愚弟も好きだと言っていたし、職場の人にも「じつは俺も好きなんですよ」と言っていたような。

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ぼくらの七日間戦争

明日から夏休みという日、東京下町にある中学校の1年2組男子全員が姿を消した。

事故?集団誘拐?じつは彼らは廃工場に立てこもり、ここを解放区として、大人たちへの“叛乱”を起こしたのだった!

女子生徒たちとの奇想天外な大作戦に、本物の誘拐事件がからまり、大人たちは大混乱…息もつかせぬ大傑作エンタテインメント!「ぼくら」シリーズの大ベストセラー!

アマゾンより引用

感想

夏休みに男子中学生が子供だけの「解放区」をつくり、同級生の誘拐事件を解決したりする中で「ちょっぴり成長」する……というスタンドバイミー的青春物語。

「お約束」な筋書きで、しかもタッチが軽いので、手に取るまではちょっと馬鹿にしていたのだが、想像以上に面白かった。

いきがってる中学生って、なんて可愛いんだろう。「私もそういう時代があったよなぁ」と思い出してみたりした。

この作品の中で繰り広げられた出来事を冷静に考えてみると「いくら子供だからって、やり過ぎだろう」とは思う。

結果的には自分の親を失脚させる女子中学生については、浅はかとしか思えない。

「あんた得意になってるけどいいの? お父さんが失脚したら、もう贅沢は出来ないんだよ。あんたも社会的な迫害とか貧乏に耐えなきゃいけない訳だが、どうするつもりだ?」と突っ込みを入れたいところだが、物語ということで目を瞑ることに。

もし、主人公達が高校生なら許し難いところだったが、中学生なので浅はか過ぎるのもアリかな……と。

「若さゆえに突っ走る話」を読むには夏に限る。

夏休みって言葉が郷愁を誘うのだろうか。

馬鹿げたことに熱中するのは太陽の下が爽やかで良い。ページの合間に中学生の笑顔が溢れているような気がした。気持ちよく楽しめた1冊である。

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