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花束 木村紅美 朝日新聞出版

予備校の女子寮が舞台にした連作短編。

春・夏・秋・冬とエピローグに分かれていて、それぞれの章ごとに主人公が違う。主人公はみな女子寮の人達で、それぞれに少しずつ係り合いを持っている…という設定。

姫野カオルコ『始業式』あたりと、なんとなく印象が似ているように思った。もっとも『始業式』は手紙形式なので、ぜんぜん違うと言えばそうなのだけど。

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花束

大学受験の失敗から、女子寮に集った22人の女の子。

同じ目標に向かっているのに、来春は、別々の世界へ散っていく。騒がしくも、はかない1年をめぐる、彼女たちの青春小説。

アマゾンより引用

感想

女子高生でもなく、大学生でもない宙ぶらりんな状態の「女の子」が上手く描けていたと思う。少女でもなければ、女性という枠組みには至らない「女の子」という状態。

しかも、たいていの小説に登場する「女の子」は、ちょっと変わっていたり、変わっていなくてもどこかしら特別な女の子なのだけど、この小説に出てくる女の子達は、どこにでも転がっていそうなありふれた女の子達。

そのありふれた女の子達を主人公にしていながら、ちゃんとドラマが成り立っているところが凄いと思った。

彼女達は高校を卒業したばかりの女の子の中に、何浪もしている26歳の女の子が混じっているあたりが面白いと思った。

26歳と言えば「女性」と呼んでも良い年頃なのだけど作品中に出てきた彼女は女性ではなく、あきらかに女の子だった。

彼女を18歳、19歳の子と並べているあたり、作者の木村紅美は「女の子」ってものを分かっているなぁと感心した次第。

この作品は「青春小説」なのだと思う。

読みようによれば、かなり小っ恥ずかしい。好き嫌いがハッキリと出る作品だと思うのだけど、私はけっこう気に入った。

そこそこに面白かったのだけど「ガツン」と響いてくる要素が無かったのがちょっと残念。

いささか物足りない感があったのも事実だけれど、木村紅美の作品をこれから追ってみたいと思わせるものがあった。

2006年に新人賞を取ったとのこと。

最近の女性作家さんで「これぞ」という人に出会っていないのだけに、ちょっと楽しみだ。次の作品に期待したいと思わせてくれる1冊だった。

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白い木蓮の花の下で
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