もうすぐ誕生日が来やってくる。今年で45歳。四捨五入すると50歳。
「45歳」と言うとそうでもないのに「四捨五入すると50歳」と言うと突然、重みが出てきてしまうから不思議だ。「人生50年」の時代なら「いつ死んでもいい」くらいの年齢って事だ。
流石に現代ではそれは通用しないし、娘はまだ小学生なので「いつ死んでもいい」とは言えないものの、私の人生も終盤に突入したのだなぁ…と思うと感慨深い。
ずっとずっと前。エンピツ日記時代に「隠居したい」って日記を書いた事があるけれど、その気持ちは今も全く変わっていない。
人間の本質と言うものはそう簡単には変わららないらしい。自分で言うのもなんだけど、私は働き者だと思っているけれど、基本的には「働きたくないでござる」なんだと思う。
ただ、働かざるを得ない状況にあるから働いているだけで、理想はご隠居様か遊び人。それは私の根本にある願望で、これからもきっと変わらないと思う。
……とは言うものの。今の日本のご時世を考えると、死ぬまで働かなきゃいけないのだろうなぁ…と言う予感はある。
とりあえず。夫も私も揃って老境に入る事が出来た…と仮定する。
夫婦が健康でさえういれば、娘の教育費ぐらいはどうにかなっているはずで、娘をそれなりに成人させる事が出来ているはずだ。
娘はどこへでも好きなところに行って、好きなように生きて欲しいと思っている。ただ「老後の資金」は溜まっていないと思われる。年金なんてアテにはならないし、それこそ「身体が動く間は働かざるを得ない」という状況だと思われる。
50歳まであと5年あるのだけれど、5年なんてアッっと言う間に過ぎていくような気がるす。
20代、30代の頃。50歳と言えば初老のイメージがあって、そういう落ち着いた生活をしているものと思っていたけれど、たぶん5年後も今と似たように暮らしているだろうし、もしかしたら10年後も同じスタンスでいるような気がしてならない。
私達の世代は現役時代が長過ぎる気がする。
夫とそんな事を話していたら、夫が突然「庭から石油が出てくれたらなぁ」と言い出した。庭から石油どころか、我が家は敷地ギリギリに家が立っていて（今の建築基準法ではアウト）庭どころの話ではない。
老後の事を考えるとウンザリしてしまうけれど、5年後、10年後の自分を想像した時に「今とあまり変わらんいんじゃないかな」と思えるのって、幸せな事なのかも知れない。
「隠居する」のは無理だとしても、毎日元気で暮らしていきたいな…と思う。
