読んだ本の『50音別作家一覧』はこちらから>>

『プロフェッショナル仕事の流儀 谷口仁史』を観て。

記事内に広告が含まれています。

先日観たNHKの『プロフェッショナル仕事の流儀』が面白かったので今日はその話など。

『プロフェッショナル仕事の流儀』は毎度観ている……ってほどではないのだけれども、たまたま夫の夕食時になんとなく付けていてたのだけれど、先日の放送は興味深くて、夫婦して本気で見入ってしまった。

先日放送されたのは、様々な理由から不登校になったり、ニートや引き篭もりになったり、暴力的になったりした子どもや若者を支援するNPO法人で活動する谷口仁史氏の活動を追っていた。

不登校、ニート、引き篭もりと言うと、とかく大人は「今どきの子は……」と言ってしまいがちだけど、彼らにはそうなってしまった事情があり、谷口氏は「若者には立ち直る力がある」と信じて熱い活動を続けておられる。

私は子どもの頃「いじめる側」と「いじめられる側」に分けると、明らかにいじめられる側だったし、「真面目」「不真面目」で言うと真面目側だったので、不良だのヤンキーだのが大嫌いだった。

まぁ、今でも嫌いには違いないのだけれど、大人になって彼らと接してみると「なんだ、いきがっていても子どもじゃないか」と思えるようになった。

彼らの周囲には彼らを愛してくれて、ちゃんと躾けてくれる大人がいないのだ。彼らが道を外れるのは彼らの責任ではなくて周囲にいる大人が悪いと思っている。

……とは言うものの、そんな子ども達に向き合うのは大変だし、彼らはとても扱い辛い。

我が子ならまだしも他人の子にそこまでやっていられない……ってのが本音だ。だけど谷口氏は「そこまでやっていられない」の「そこまで」突っ込んでいた。夫と2人で「ここまでは出来るって凄いわ……」と感心してしまった。

谷口氏が支援して社会に出て行って子どもは沢山いるとのこと。谷口氏の仕事は素晴らしいし、純粋に感動したけれど「支援の限界」を感じずにはいられなかった。

何故なら谷口氏はブラック企業も吃驚の働きをしておられるのだ。

根深い問題を抱えている子に24時体制で支援したり、電話1本で飛び出していったり。仕事の枠を越え子どもへの愛情を感じるものの、それは谷口氏だからこそ出来るのだと思う。プライベート皆無で人生のすべてを捧げているように思えた。

あの働き方では谷口氏自身は家族なんて持てないだろうし、持てたとしても家族は不幸だ。同じ志を持った人と「子どもを持たない」と言う前提でなら上手くいくかも知れないけれど。

これは子どもだけに言える事ではないけれど「誰かを愛し抜く」とか「誰かを助ける」って簡単に出来るものではない。

谷口氏の支援を必要としている子ども達は大人から多くの物を欲しがっている。片手間なボランティアでは足りないだろうし、そうかと言って自らの人生を丸ごと捧げて彼らと向き合える人が沢山いるとは思えない。本当なら家族がするべき事なのだ。外からの支援には限界がある。

テレビに出ていた子どもたちは「そりゃあ、そんな家庭だったら……ねぇ…」と思ってしまうような家庭環境にいた。

私は彼らの親に「もっと子どもと向き合ってあげなよ」と腹が立って仕方がなかった。完璧な親なんていないし、親だって間違う事もあるけれど、不幸な出来事に巻き込まれたりする子どもの親って一般常識からは逸脱している人が多いのも事実だ。

子ども達に罪は無い。支援は必要だと思う。だけどそれ以上に「ちゃんと育てられないなら、子どもなんて産むなよ」と思う。

人間が健やかに成長するために愛情が必要だって事は様々な研究からも実証されている。母親に限らず、父親でも祖父母でも、突き詰めて言うと血縁者でなくても良いらしい。とにかく無条件で愛してくれる人が必要なのだ。どの子も愛情たっぷりに成長する世の中であって欲しいと願う。

テレビを観てすっかり熱くなってしまった。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
日記
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました