2025年1月12日。信貴山朝護孫子寺へ行ってきた。
初詣は地元の神社にお参りしているので「初詣に行こう」ってことで行った訳じゃない。いつもお世話になっている鍼灸整骨院の先生から「歩くの好きなら、信貴山朝護孫子寺の空鉢堂さんに行ってきたら? あそこは巳さん祀ってはるから、いいんじゃない?」と教えてもらったのだ。
そう言えば職場でも新年早々「空鉢堂にお参りしてきた」って話を通園児の母から聞いたところだった。朝護孫子寺の駐車場に車を停めて、そこからは子どもを抱っこして登ってきた…とのこと。
鍼灸整骨院の先生はロードバイクだの山歩きだのが好きで「空鉢堂から見る景色は素晴らしいから行っておいで」とやけに推してくるので「行かねば!(使命感)」という気持ちになったのだった。
信貴山朝護孫子寺へは娘が小さい頃から何度も訪れているので私にとっては勝手知ったる場所。大阪と奈良の県境(奈良側)の山頂にあるお寺で我が家にとってはハイキングコースで立ち寄りお寺…という位置づけ。
大阪と奈良の間に位置する生駒山系には宗教施設が多くて、お寺だの神社だのと言うパワースポット的な場所がちょくちょくあるのだけれど。ご利益系のことって、私はイマイチ興味がないので、朝護孫子寺には何度も足を運んでいたのに。空鉢護法堂のことは全く知らなかった。
空鉢護法堂は毘沙門天王の眷属、八大龍王の上首・難陀竜王(なんだりゅうおう)を祀っていて、一願成就のご利益を得られるとのこと。お百度参り等てをされる人も多いみたい。
朝護孫子寺の横手に手水場があって、そこでアルミニウムの水筒に水を汲んで、それを持って20分ほど登ったところに空鉢護法堂がある。
「子どもを抱っこして登れるくらいだから大したことないだろう」と気楽に登っていったのの、階段も坂もなかなか急でめちゃくちゃキツかった。私はウォーキングで長距離歩くことができるけれど、坂道や階段は得意じゃないのだ。そんな急な坂道なのにお参りする人はそこそこ多くてビックリした。
ヘロヘロになりながら空鉢護法堂に到着。初詣期間は過ぎていたのに、なかなかの人出だった。こんな山奥…こんな急な坂を登らないといけない場所にやってくる人が、こんなにもいるのかと驚かされた。
そして、もっと驚いたのはお堂の横にはお供え物とかお守りを売っている社務所があって、お供え用の生玉子とお酒が飛ぶように売れていた…ってこと。ソシャゲで言うなら課金アイテムって感じ。私はお水しかお供えしなかったけれど、慣れている人達は社務所で生玉子とお酒を買ってお供えしていた。僧侶が読経を唱えていて「お寺としてちゃんとの機能している」ってことがわかったし、なかなかの賑っぷりだった。
鍼灸整骨院の先生が教えてくれたように、空鉢護法堂から望む大阪の景色はなかなかのものだった。
夫とウォーキングをするようになってから、知らない土地の神社仏閣に立ち寄ることが多いのだけど、私が知らなかっただけで神社仏閣ってソシャゲ的な…あるいはテーマパーク的な楽しさがあるのかも知れない。季節のイベント(祭り)があったり、課金アイテムがあったり。しかも課金アイテムにはコンプリート要素が追加されているケースもある。
現代ほど娯楽が多くなかった時代において神社仏閣へお参りする…ってことは、信仰心云々もあったろうけど「ワクワクする楽しい場所」だったのかも知れないな…なてんことを思った。
お寺にしても神社にしても檀家(氏子)が減って続けていくのが難しくなってきていると聞くのに、山奥にあれだけ賑わっているお寺があるとはたまげたなぁ。ものすごくゲスな言い方で恐縮だけど、めちゃくちゃ儲かっていると思う。お金は大事。お参りに来る人がいなくて潰れてしまうより、お寺として存続していく方が尊いと思う。
ちなみに。私は山の下から登っていったので、なかなかハードな行程だったけれど、たいていの人は車で来て朝護孫子寺の駐車場から歩くし、車がなくて電車とバスを乗り継いで来ることも可能。
ウォーキングと言っても、ほとんど平地しか歩かないので久しぶりのハイキングは気持ち良かったし、お参りして良かったと思っている。ハードな行程なので、そうそう行きたい場所ではないけれど気が向いたらまた行ってみたいと思う。