お正月の三ヶ日。私達夫婦はどちらも大阪出身なので年始に帰省する田舎は無い。両方の親に年始挨拶と会食をするものの、遠出をしないので地元でお正月を過ごすことになる。
例年なら1月2日は家族で初詣に行くのだけれど、娘は今年から高校の友達と住吉大社へ初詣に行くと言うので、私達も夫婦で出掛けることにした。初詣は夫の実家に出向く前に済ませているし、そもそも夫婦して混雑した場所が苦手なので「正月は案外空いている穴場」として美術館へ行くことにした。
中之島美術館美術館で開催している『決定版!女性画家たちの大阪』を観たいと思っていたのでウォーキングがてら歩いて中之島美術館へ出掛けた。
関西を中心に活動した女性画家達にスポットをあてた展覧会。近代の絵画史の流れと共に、写真なども含めて展示されていて同じ女性として考えさせられるところが多かった。
私が1番気に入ったのは島成園って画家。彼女の描く絵はどれもこれも人間ドラマを感じさせてくれた。
展覧会は様々な女性画家の作品と彼女達の経歴を説明されていたのだけれど、女性が学ぶこと、ましてや絵描くことが難しい時代に生きた人達。私が気に入った島成園も画家ではあったものの、結婚して夫の転勤で中国に渡ったりもしている。
家庭生活に入った島成園は妻であることと画家であることの両立が苦しかったのか、スランプに陥って思うように描けなくなったとのこと。その時期に描かれた自画像は鬼気迫るものがあり、同じ女性として心に刺さるものがあった。
私は基本的に「可愛い女の子」とか「お姫様」が大好きなので、女性モデルを描いた作品が多い『決定版!女性画家たちの大阪』は純粋に楽しむことができた。
だけど何より島成園と言う画家との出会いは私にとって衝撃的だった。島成園の単独の画集は無いようなのだけど、島成園の作品が掲載されている画集など探してみようと思っている。
新年初の美術展。良い出会いがあって満足した。次は春のモネ展かな~なんて事を考えている。