2015年統一地方選挙前日、遠方に住む実家の母の親友が突然我が家にやって来た。
玄関のチャイムで出てみたら、見覚えのない女性の2人組。1人は母と同世代。1人は私と同世代。一瞬、新興宗教の勧誘かと思ったのだけど「白蓮ちゃん、久しぶり。Tです。元気にしてた?」と言われて気がついた。
母の親友のTさんは、某宗教団体を信仰している。
「投票よろしくね」と電話を戴いた事はあるけれど、まさか家まで来るとは思っておらず、ビックリしたのなんのって。Tさんは旅行で行くような遠方に住んでいるのだ。
「中でお茶でも……」と勧めたのだけど「お母さんとゆっくり話したいから」と、挨拶程度で去って行ってしまわれた。
そう言えば前々日には元職場でお世話になった年配の女性から電話がかかってきた。
その人は選挙の度に訪ねてくるのだけど「今回は膝を痛めていて行けないのよ。電話でごめんね」とのこと。あの団体に所属する人の情熱には心底恐れ入る。
以前、私はその宗教団体が今以上に大嫌いだった。
特に選挙になったら訪ねてきたり電話をかけてくる人が。だけど、今は「こんな機会でもないと会えないし、それはそれでいいかな」と思っている。
理由はどうあれ母は親友に会えて嬉しかっただろうし、私はお世話になった方が膝を痛めているものの、そのお年を思えば元気にしておられると言う近況を聞けて嬉しく思った。
もちろん私も「おかげ様で元気に暮らしています」と報告する事が出来たし。
こんな風に思えるのは相手の人となりもあると思う。
彼女らは決して「選挙の時だけ」ではないし、互いの事情からお付き合いが薄くなっているのは本当だけど、それでも「ものすごくお世話になった」と言うベースがある。
そして無理やり入信を勧めてきたりはしない。だからこそ「理由はアレだけど、お元気そうな声が聞けて良かった」と思えるのかも知れない。
そして話は変わるけれど、今朝は朝イチで祝電の手配をした。電報なんて滅多に打たないので「何時までに出せば当日中に届く」とか、そういう事を出すたびに調べている気がする。
夫の従兄弟が市会議員に当選したのだ。今度で2期目。
初出馬の時は陣中見舞いを送ったけれど、今回は祝電のみ。地域の人達の支持を受けて危なげなく当選したようだ。
何しろ前回の選挙で地域の青年団だの消防団だのから担ぎ出されるまで地域出身の市会議員はいなかったのだ。
市会議員だからって夫の従兄弟は裕福って訳じゃない。農業とタクシー運転手の兼業で生活している。元気で頑張って戴きたいと心から願う。
選挙が終わって静かな日常が戻ってきた。選挙期間中の騒がしさには辟易していたので嬉しい限り。黄金週間までお天気が続きそうなので今週は家事に力を入れたいと思う。