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高倉健と『南極物語』の思い出。

先日、ちょっとした気の迷いから高倉健が主演している『ミスター・ベースボール』と言う映画を視聴した。たいして面白いとも思えなかった作品だったので感想を書く気もないけれど、夫と「高倉健の格好良さが1ミリも分からない」って話題で盛り上がってしまった。

高倉健…と言えば昭和を代表する映画スター。『網走番外地』のシリーズとか『黄色いハンカチ』とか『ブラックレイン』とか『野性の証明』とか『鉄道員(ぽっぽや)』とか色々な映画に出演しているけれど、私はほとんど高倉健に触れたことがない。

高倉健が出演した作品の中で唯一覚えているのが『南極物語』なのだけど、私の中での『南極物語』は犬の映画で高倉健の映画だと言う認識ではなかったため、高倉健の印象はまったくない。

『南極物語』は公開当時、大ヒットしていて子どもの頃に映画館で観た記憶がある。南極に取り残された樺太犬のタローとジローの物語で大人になってからもテレビで視聴したこともある。

私にとって『南極物語』はちょっと特別な作品。と言うのも、子どもの頃に観た記憶と大人になってから観た時の記憶がまったく異なっているからだ。

子どもの頃に観た『南極物語』は犬達が人間の言葉で喋りまくっていたのに、大人になって観た『南極物語』では犬達は人間の言葉なんて使っておらず、普通に犬の鳴き声しか発してしなかった。

『南極物語』の主人公はタローとジローなのはその通りなのだけど、基本的に彼らは犬ゾリ要員なのタローとジロー以外にもたくさんの犬達が南極で働いていた。

犬達は日本で楽しく暮らしていたのに唐突に大好きな飼い主から引き離されて南極につれて行かれてしまう。それでもなんだかんだ言って犬は犬。基本的に群れで暮らす動物なので群れの生活はお手の物。

南極でそれなりに馴染んで暮らしていたのに、唐突な置き去りである。

そりゃあ、犬達はパニックになりますよね…って話だ。

そんな中でリーダーシップを発揮するのが「リキ」と言う頭の良い犬。このリキの格好良さは最高だった。他のモブキャラ的な犬達も、それぞれキャラが立っていて、なかなか味わいがあった。

……とは言っても南極での生活は苛烈を極める。犬にも性格が色々あるし生命力の差、適応力の差によって、どんどん南極の生活から脱落することになる。

シャチに喰われてしまう犬もいれば、流氷に流される犬もいたし、狩りで傷を負って死んだ犬もいた。犬たちは互いに叱咤激励したり、喧嘩したり、仲違いしながらも厳しい南極の自然の中で懸命に生きようとしていた。

ちなみに。タローとジローは実の兄弟関係にあったので、他の犬達とはとは別の絆で結ばれいた。

タローとジロー

タローとジロー

「ジロー?ちゃんと俺についてきてるか?」
「大丈夫だよ、兄さん!」

時折互いの存在を確認しながら果てしない南極の白い大地を走る兄弟犬の姿は尊過ぎて涙を禁じ得なかったよね。

……と。私の脳内ではこんな感じで『南極物語』が記憶されていたのだけど、大人になってから観た『南極物語』の中で犬達はまったく人語を話しておらず「ワン」とか「ウー」と鳴くだけのただの犬だった。

要するに『南極物語』は犬が不幸な目にあったり白い氷の上を走るだけのツマラナイ映画でしかなかった。

  • 私が子どもの頃に観た『南極物語』とは何だったのか?
  • 私の脳内でどんな変換が行われていたのか?

今さらながら不思議に思う。

そして高倉健については「犬を置き去りにした酷いオッサン」として飼い主達から責められる可愛そうな役どころだった…って事だけしか覚えていない。

中年になった私が改めて『南極物語』観たら、また違った感想になるのだろうか? 機会があれば観てみようかな…と思ったりした。

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白い木蓮の花の下で
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