よりによってのタイミングで換気扇が壊れてしまった。
私達一家は築50年の古屋に住んでいる。「素敵な古民家をリフォームしました」的なお洒落ハウスではなく、昭和の安い建売住宅。結婚と同時に購入した。
この家の住人は私達一家で3家族目。
先代、先々代がリフォームしてくれたおかげで、屋根も壁もしっかりしていて大きく手を入れていないけれど、あちこちガタがきていて、何かあるたびに壁を塗ったり、天井を貼ったりして、DIYを行っている。
つい先日、レンジフード付きの換気扇が壊れてしまった。
いくらDIY好きな我が家と言っても電気系統は素人だし、換気扇は外壁についているので、内装のように気軽に手を付ける訳にはいかない。
地元工務店にお願いして、レンジフード付きの換気扇(シロッコファン)を取り付けてもらいたいと思い、見積を依頼した。
自力で換気扇を取り付ける
換気扇の設置は工務店にお願いするつもりだったのだけど、なんとコロナの影響で部材が入ってこないとのこと。
……しかし黄金週間前の時点では、どうにかこうにか換気扇は動いていたものの、黄金週間に突入する前日に換気扇が息絶えた。
料理をしない人は、いまいちピンとこないかも知れないけれど、一般家庭で換気扇が使えないのは一大事。
とりあえず、換気扇のフィルターを外し扇風機を上に向けて設置してみた。
……とりあえず料理をする分には困らない程度の換気は確保出来た。ただ安全性等を考えると、ずっと扇風機で料理する訳にはいかない。
すると夫が「昔風の紐引っ張るタイプの換気扇つけたら良いんじゃないの?」と言い出した。
素人が換気扇を施工する場合、レンジフードのスイッチと連動しているシロッコファンを取り付けることは難しいし、そもそも品物が不足している。
その点、昔風の紐を引っ張るタイプの換気扇なら素人でも取り付け可能。
ただし紐を引っ張るタイプの換気扇はレンジフード内に取り付ける事が出来ないのだ。
レンジフードを外す
仕方がないのでレンジフードを撤去することにした。
レンジフードって大きなビスのような物で数カ所取り付けているだけなので、見た目の大きさからは想像出来ないほど簡単に外すことが出来る。
……と、そんな訳で自力でレンジフードを撤去した。レンジフードの天井面は油とホコリでギトギトだった。汚いレンジフードを家に置いておく訳にはいかないので、とりあえず掃除。
セスキ水とボンスターを使えば、油汚れなんて無問題。
レンジフードを外した壁から注ぐ光の美しさったらなかった。あんな大きさ物、素人でも外せるものだなぁ…と感激するも、問題が勃発。
レンジフードを付けていた場所と周囲とでは壁の色が違っていたのだ。
数年前、壁紙が古びて汚くなってきたので「壁紙の上から塗れる塗料」を使って、台所をDIYしたのだけれど、レンジフードが設置されていた壁は昔のままの姿。
「色が違うなら塗ればいいじゃない」ってことで、倉庫から塗料を出してきて、急遽壁を塗ることに。壁を塗るのは初めてではないし、面積が小さかったので壁塗りはサクッと終了。
壁が乾いたところでヨドバシ・ドット・コムで注文した換気扇を設置した。
一般的な紐を引っ張るタイプの換気扇なら、ヨドバシ・ドット・コムじゃなくても、アマゾンだろうが、地元のホームセンターだろうが、どこでも販売している。
今回はヨドバシ・ドット・コムが1番安かった…ってだけの話。
まさかの粗大ゴミ引取拒否
昔式の紐を引っ張るタイプの換気扇とは言うものの、とりあえず換気扇を設置したし、あとは撤去したレンジフードを粗大ゴミに持ち込めば終了…と思いきや、市のリサイクルセンターに持ち込んだところ「引き取れません」と拒否されてしまった。
一般的に、業者に何かを頼んでリフォーム等をした場合、撤去したものは業者が「産業廃棄物」として処理しなければならないルールになっている。
我が家の場合、自力でレンジフードを外したのだけど「レンジフードは引き取れません」と拒否されてしまった。
市民が市の粗大ゴミ持ち込みをする場合、安い値段で処理出来る訳だけど、ルールを設定しておかないと、ズルをして持ち込む業者が出てくる可能性がある。なのでリサイクルセンターが「駄目です」と言うのも致し方ない。
……だけど業者じゃないんだよ。自力でやったんだってばよ。
そこで思いついたのがレンジフードの解体。
私の住んでいる市の場合「粗大ゴミでも何でも指定のゴミ袋に入ればOK」と言うルーネになっているので、金属系のゴミを入れる袋に入るサイズまでレンジフードを解体した。
……正直、この作業が1番大変だった。家族3人一丸となってレンジフードを解体。
溶接の仕事って凄いな。ネジで止めている部分の解体は楽ちんだったけれど、溶接で止めている箇所を解体するのには予想以上に大変で、解体後は「もう動けない」と言うほどくたびれていた。
そして黄金週間最終日。金属系のゴミを出す日にレンジフードと換気扇をゴミ袋に入れて家の前に置いてみたところ、レンジフードも換気扇も無事に回収されていた。
ステイホームの黄金週間。まさか家族で工務店まがいの労働に励むとは思わなかったけれど、良い暇つぶしになった気がする。
ちなみに紐を引っ張るタイプの換気扇は問題なく稼働していて、なんかもうこのままで良いかな…みたいな気持ちになっている。
とりあえず料理しても支障のない状態まで持っていくことが出来て本当に良かった。
コロナの影響がなければ、自力で換気扇の取り付けなんてしなかっただろうし、ある意味良い思い出になったのかも知れないな…と思ったりする。