『シカゴ』はブロードウェイミュージカル『シカゴ』をベースに作られた作品で第75回アカデミー賞並びに第60回ゴールデングローブ賞の作品賞を受賞している。
アカデミー賞を受賞した時はけっこうな話題になっていたと思うのだけど、娘がまだ小さくて映画どころではなかった。
巷の評判も良さげで「いつか観たい」と思っていたところ、ようやくケーブルテレビで観る事が出来た。
ネタバレ込みの感想なのでネタバレNGの方はご遠慮ください。
シカゴ
シカゴ | |
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Chicago | |
監督 | ロブ・マーシャル |
脚本 | ビル・コンドン |
原作 | ボブ・フォッシー フレッド・エッブ 原作戯曲 モーリン・ダラス・ワトキンス |
製作 | マーティン・リチャーズ |
製作総指揮 | クレイグ・ザダン ニール・メロン ハーヴェイ・ワインスタイン |
出演者 | レニー・ゼルウィガー リチャード・ギア キャサリン・ゼタ=ジョーンズ クイーン・ラティファ ジョン・C・ライリー |
音楽 | ジョン・カンダー ダニー・エルフマン |
あらすじ
物語の舞台は1920年代ののシカゴで。
世間知らずのロキシー・ハートは地元で人気のケリー姉妹の片割れヴェルマ・ケリーが舞台に立つナイトクラブを訪れる。ロキシー・ハートはヴェルマのように人気の踊り子になることをずっと夢見ている。
そして、その夜。ヴェルマとロキシーの運命を変える事件が起こる。
ロキシーは自分をヴォードヴィルのスターにしてくれると信じるフレッド・ケイスリーと浮気をする。
ショーの前日、ヴェルマは夫と妹がベッドを共にしているのを目撃して殺害。ヴェルマがショーをしている最中に警察がヴェルマを逮捕しにやってくる。その後、夫と妹を殺害した罪で逮捕される。
そして1カ月後。今度はロキシーが浮気相手を殺害。彼を射殺し、夫のエイモスには強盗を殺害したのだと語り、正当防衛で釈放される可能性を考慮し責任を肩代わりするよう説得する。
しかし刑事がロキシーが知り合いで浮気をしていた証拠を見せると、エイモスは真実を話し、ロキシーはやけになって事件を認め、クック郡刑務所に送られる。
ロキシーは殺人棟に入れられ、そこでヴェルマに出会う。
ロキシーはヴェルマの敏腕弁護士ビリー・フリンに弁護を頼むが、膨大な弁護費用が払えず、断られてしまう。しかし、酷いことをされたにもかかわらず何とか自分の妻を助けようとする夫のエイモスの情に絆されてか、ビリーはある妙案を思い付く。
フリンとロキシーは記者会見でメディアを操作し、ロキシーの身の上を高潔な女性が都市での駆け足の人生により過ちを犯したという新たな作り話にでっち上げる。
ビリーの思惑通りに、メディアはこの話を信じ、ロキシーは悲劇のヒロインにとして民衆の人気を者になる。ロキシーは一夜にしてスターとなり(『Roxie 』)、注目されなくなったヴェルマは激高する。
ヴェルマはロキシーに、自分が殺害した妹の代わりに共にデュエットを組もうと説得を試みるが、現在ヴェルマより人気のロキシーは、かつてヴェルマにされたのと同様に鼻であしらい、2人はライバル関係となる。
その一方で裕福なビジネスマンの娘キティ・バクスターが夫と愛人2人を殺害し逮捕されたため、メディアとフリンもロキシーよりキティに注目するようになる。
しかしロキシーは妊娠していると嘘をつき、すぐに名声を復活させる。ロキシーは裁判で無罪判決を勝ち取るが数秒後に裁判所の目の前で夫を射殺した女性により奪われる。
ロキシーの夫のエイモスは父親になることを喜ぶが、ロキシーは彼を冷たくあしらい、妊娠は嘘だと明かすと彼はとうとう彼女のもとから離れる。
ロキシーはヴォードヴィルの女優となるが人気を得る事は出来なかった。
そんな時、ヴェルマがロキシーのもとに現れ、有名になるため2人の殺人者としてヴォードヴィルに登場することを提案する。
感想
私はブロードウェイミュージカルの『シカゴ』を観たことがないので、物語については全く白紙で映画に挑んだ。
先にあらすじを書いているけれど、なんとまぁ破天荒な物語だろうか。
ざっくり言うと「殺人を犯した2人の歌手がどうにかこうにか無罪を勝ち取り、コンビを組んで舞台に立つまでの話」って感じ。
まともな感覚で観ると「それは無いよ~」としか思えないのだけど、ブロードウェイミュージカルが原作なのだから仕方がない。
ミュージカルは歌と踊りを楽しむものなので「名作」と言われる作品でも、物語のあらすじ自体はハチャメチャな物が多い。「殺人犯のサクセスストーリーとか、倫理的にどうなの?」とか、そう言う部分はスルーして観て戴きたい。
刑務所でも歌って踊るのがミュージカルの流儀。ミュージカル自体が無理な人は『シカゴ』を観ることをオススメしない。
映像が賑々しくてとにかく豪華!
キャサリン・ゼタ=ジョーンズもリチャード・ギアも歌うし、足上げて踊りまくるしで退屈する暇がない。ミュージカルの映画化としては成功だと思う。
ただ個人的に好きか嫌いかを聞かれると、正直あんまり好きじゃない。
ミュージカルでは物語の筋がぶっとんでるいるのはアリだと思うのだけど、それにしても「それってどうなの?」な話なので、物語に入り込む事が出来なかった。何と言っても主人公、殺人犯だし。しかも罪の意識ゼロだし。
個人的には好きじゃないけどアカデミー賞を受賞したのも、人気があるのも理解できる。映像も音楽も素晴らしいし、とにかく勢いがある!
ミュージカル好きな人や、映像美重視の人なら楽しめる作品だと思う。気になる方は是非是非。
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