先日、今年度のJリーグ開幕戦があった。
夫は筋金入りのセレッソ大阪のサポーター。結婚と同時に家を買うまでセレッソ大阪のスタジアムがある長居公園の近くに住んでいた。私は…と言うと「サッカーのルールは『キャプテン翼』で覚えました」と言うガチガチのヲタク。サッカーは夫と結婚してから観るようになった。
Jリーグ開幕戦の金曜日の夕方。夫から「ごめん。今日は長居でサッカー観てから帰ります」とのメッセージが入った。「了解。楽しんできてね」と返事を返し、私は娘と私の夕食の用意をしたり、娘を体操教室に送って行ったりして、バタバタと夜の時間を過ごしながら、夫が仕事帰りに遊びに行けるようになった事を嬉しく思った。
夫と結婚して13年。
結婚した時に夫が働いていた会社は民事再生(事実上の倒産)で、夫は転職せざるを得なかった。転職先の会社は絵に描いたようなブラック企業。「もう無理。俺、転職するわ」と、昨年転職したのだけれど、前の会社にいた頃は「仕事帰りにサッカーを観に行く」なんて、1度たりともしたことがない。
夫が転職して来月で半年を迎えるけれど、日々の生活が豊かになったのを感じる。
年収的はさほど違いが無いけれど、娘が起きている時間に帰宅するようになった事はとても大きい。仕事帰りに友達と会う」なんて事も出来るし、今回のようにサッカーの試合を観に行く事も出来る訳だ。「出張のついでに、予定より早くに家を出てゲーム大会に参加する」なんて事もあったけれど、前の会社だったら「少しでも家で寝ていたい」って事になっていたと思う。
あのまま夫が前の会社で働いていたら…と思うと心底ゾッとする。
仕事もお金も大切だけど「続けていれば死ぬかも知れない」みたいな働き方はどう考えても間違っていると思う。「死んで花実が咲くものか」と言う言葉があるけれど、仕事もお金も生きていてこその物だ。
夫が転職してくれて本当に良かった。夫が今の会社でつつがなく定年を迎えられることを心から願っている。