先日、自宅前で見知らぬ老夫婦から道を尋ねられた。
なんでも昔の知り合いを訪ねてきたとのこと。
聞くと私と同じ苗字だった。ただ私の苗字は大阪では比較的多い苗字でご町内にも同じ苗字の人がいる。
住所が分かれば住宅地図で調べることも出来るけれど「自分も昔、この辺に住んでいたけど住所は分からない」とのと。
「この近辺は同じ苗字の人が多いんですが、苗字意外に分かることはありますか?」と聞くと、職業や家族構成を教えてくれた。
私は引っ越ししてきて10年ちょいしか経っていないけれど「昔から住んでいる人なら分かるかも知れない」と言うことで、昔から住んでいる近所の人に声をかけてみることにした。
提供された情報はこんな感じ。
- 探している夫婦の職業
- 詳しい家族構成
…これだけしか分からない状態だったのだけど、昔から住んでいるご近所さんは老夫婦が探しているご一家を特定する事が出来た。
残念なことにご主人は既に他界されていて、奥さんは娘さんと一緒に別の場所で暮らしているとのことだった。
ご近所さんと道を訪ねてきた老夫婦とで、なんだか妙に盛り上がっているのを聞きながら「昔の近所付き合いって凄いな」と感心してしまった。
私もご近所さんとは仲良くしていると思うけれど、お互いに深く突っ込んだ事はよく知らない。
例えばお隣のご主人は技術系のサラリーマンとのことだけど、どこにお勤めなのか会社名までは知らないし、仲良くしているお宅のご主人が大工さんなのは知っているけれど、勤め先までは知らない。
昔と今とでは人付き合いのスタンスがこんなにも違うのだな…と感心してしまった。
ちなみに。昔の知り合いを訪ねてきた老夫婦は娘さん別の場所で暮らしていると言う奥さんを訪ねていくことになった。私からすると近所の人の引越し先まで知っていたことにビックリだ。
「昔の方が良かった」とか「今の方が良い」とか、安易に言うつもりはないけれど、今と昔とでは時代が違うんだって事を実感させられた出来事だった。