東北の震災から7年が過ぎた。
このサイトでは出来る限り政治的な事とか、時流に乗るような事は書かないスタンスでいる。
個人的に思うことをチラリと書かないではないけれど、基本的には読書の事と家族の事に終始した場所でありたいと思っているのだけれど、震災7年を過ぎた今、個人的な惚気話を書こうと思う。
東北大震災のあったあの日。娘はまだ幼児だった。当時の私は娘を外で遊ばせて娘の体力を消耗させる事だけを考えて生きていた。関西でも揺れを感じたあの日の当日。
阪神大震災の経験から「これはヤバイ揺れ!」と直感するも「うちは大丈夫」と言う確信もあった。後日、テレビから流れてくる映像を観て呆然とした。大津波と原発危機。被災地から離れて暮らす私にとってねショックな出来事だった。
私も夫も親戚筋は全員関西に住んでいる。しかし私には関東在住の友人が多い。夫は震災が起こった時に私に言った。
「原発がマジでヤバイ。白蓮さんのお友達のEさんにもSさんにもRさん(他多数)にも、今すぐ大阪に来てもらって! 俺、責任持って世話するから一緒に大阪で暮らそう」と。
その時、私は彼らに夫の言葉は伝えなかった。まだ状況が分かっていなかった…と言う事もあるし、夫の気持ちはありがたいけれど、彼らには彼らの人生があるから私が彼らの人生に関与する事は出来ないな…と言う気持ちもあった。
ただ私は、夫に対して「なんて熱い心を持った人なんだ」と感動した。
結局、夫が震災時に感じた事は杞憂だった訳だけど、あの時私は「この人と結婚して良かった」確信した。夫の名誉の為に書いておくけれど、彼は放射脳ではないし震災が起こった瞬間は情報が錯綜していて、素人が関東の状況を推し量るのは困難だったのだ。
色々と問題は山積みだけど、被災地は復興しつつある。
私や私の家族は震災の影響を受けなかった訳だけど、私はあの時、夫が私の友人達を案じてくれた事を一生忘れない。そして辛い経験からも立ち上がっていく人達に対して敬畏を評したいと思う。