私は朝ドラを観ない人間なので『アンパンマン』の作者であるやなせたかしと妻を描いた『あんぱん』が放送されていることを知らなかったのだけど、書店で平積みされているのを見掛けたのでAudibleで聞いてみた。
朝ドラは観ないけれど仕事柄『アンパンマン』には並々ならぬお世話になっているので「読んでおいてもいいかな」と思った。アンパンマンってキャラクターはいまだ乳幼児に絶大な人気を誇っている。「どうして、多くの乳幼児はアンパンマンに心惹かれてしまうのか?」
やなせたかし先生のしっぽ やなせ夫妻のとっておき話
ザックリとこんな内容
- 作者がやなせたかし夫妻に20年以上寄り添い、書として過ごした日々を綴ったエッセイ。夫妻の暮らしや仕事、暢さんの思い出を振り返る。茶道教室での出会いから、やなせスタジオでの日々を記録。
- やなせたかしと妻・暢さんの日常や夫婦愛や暢さんが亡くなる前後のやなせ先生の心情や、彼女が残した言葉なども。
- 仕事や生活の中で交わされた会話、先生の幼少期や青春時代の話が綴られる。アンパンマン誕生の背景や、夫妻のユニークなエピソードも描かれている。
感想
可もなく不可もなく。面白くない文章でエッセイとして良質とは言えないと感じた。
エッセイと言っても書き手が下手なら面白いものは出来ない。それを思えば『はだかの白鳥 阪大大学院卒でAV女優に』は作者が東大卒だけあって、読みやすい文章だったなぁ~としみじみ。
ただし私は『やなせたかし先生のしっぽ やなせ夫妻のとっておき話』をディスるつもりはい。むしろ「ゴーストライターじゃなくて本人が書いたんだろうな」って気がした。作者はやなせたかしの秘書だった女性でやなせたかしが70代の頃から亡くなるまでの時間を共に過ごしている人だった。
『やなせたかし先生のしっぽ やなせ夫妻のとっておき話』は「面白いエッセイが読みたい」って人にはオススメできないけれど「やなせたかしって人について知りたい」って人にはオススメできる。
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