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風俗嬢菜摘ひかるの性的冒険 菜摘ひかる 光文社知恵の森文庫

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「菜摘ひかる好きそう」と言われることが多いのだが、いままで1冊も読んだことがなくて、今回初のチャレンジ。

結論から書くと、意外と好きではなかった。

嫌いというほどのものではないが、私は「1つのことに通じた人」が好きなのだ。「渡り歩いた人」にはイマイチ魅力を感じない。

この作品は、菜摘ひかるの風俗嬢体験記のような作りになっていて、キャバクラ、イメクラ、SM、ソープと話は多岐に渡っているので、そういう意味では面白いかも知れない。

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風俗嬢菜摘ひかるの性的冒険

十代で実家を出た少女は、キャバクラ、ヘルス、SM、ストリップ、イメクラ、ソープとあらゆる風俗を渡り歩く…。性を売る娘の、衝撃のセルフ・レポート。

アマゾンより引用

感想

作中で何度も「自分は風俗嬢以外の仕事でも生きていける」という事と「褒められると嬉しくなるから頑張ってしまう」と事が繰り返し書かれていて、なんだか可哀想に思えてしまった。

菜摘ひかるが自分自身に言い聞かせているような印象を受けたのだ。

彼女に限らず、自分の仕事が好きで好きでたまらい人は少ないだろうと思うのだが、潔くない印象を受けてしまった。

読みようによっては、そのへんの強がりが可愛らしかったり愛らしかったりするのかも知れない。

菜摘ひかるの作品は男性だけでなくて、俗に言う「普通のOL」にも支持されているようだが、その理由が分かったような気がした。

実際の行動としては、ぶっ飛んでいるが、精神的な面では相当陰に篭っていて、自分を肯定しようと足掻いたり、言い訳したりするところが強く現れているところに、自分自身を重ねてしまうんじゃないかなぁ。

菜摘ひかるの書いている「潔くない部分」は分からなくないし、私自身の中にも存在するところではあるけれど、だからって好きじゃないんだなぁ。こういう作風。

エロティックな文学は嫌いじゃないし、むしろ好きだが文学以前という感じ。

HPやなんかの日記で読む分には面白いおも知れないけれど。1冊読んだだけで、とやかく言うのも「なに」なので、気が向いたらまた読んでみよう。次はツボだと良いのだが。

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