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蜜月 小池真理子 新潮文庫

辻堂環という画家を愛した6人の女達の物語を繋いだ連作短編集。

6つの恋物語というノリ。それぞれにシュチュエーションも違えば、ヒロインの性格も違うので、興味深く読むことができたが、面白いというほどでもなかった。

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蜜月

天才洋画家、辻堂環が死んだ。

天衣無縫の彼の生涯は、無邪気に、奔放に、女たちの心と身体を求めることに費やされた。

恭子、弥生、杳子、志保子、千里、美和子……かつては環との蜜月に溺れた、さまざまな境遇の女たち。

訃報を聞いた彼女たちは、それぞれの記憶の襞に刻まれた、狂おしいまでの恋心を甦らせるのだった――。無垢な欲望に身をゆだねた、六人の女の六つの恋のかたち

アマゾンより引用

感想

たぶん小池真理子は6人の女の恋を描くことで、辻堂環という男の像を描きたかったのだと思うのだが、微妙に失敗しているような気がした。

なるほど物語も後半に入ると、芸術家、あるいは人としての孤独に苦しむ辻堂環や、同性愛なんかも入ってきて、どんどん重厚になっていくのだが、あくまでも「短編」なので、シュチュエーションにハマれないまま話が終ってしまったのだ。

小池真理子の作品はそこそこ数を読んでいるが、長編がお得意と見た。何故だか短編で面白い作品は少ないのだ。

小池真理子の描く「大人の恋」は、セックスの描写がある無しに関わらず、エレガントな感じがして基本的には好きだ。

シュチュエーションはエレガントなのに、蓋を開けてみると下世話な話になってしまう渡辺淳一とは対極を成す作家さんだと思う。(←なにも渡辺淳一を否定している訳ではない)

この作品も、こういう形ではなくて「辻堂環」という画家の半生を描いた長編小説だったら、きっとハマっていたと思うだに残念だ。

女性達の細やかな描写は上手いと思ったけれど『上手い=面白い』ではないのだ。それに、女の細やかさを描くにしては、恋の設定の華やかさが邪魔っけな感じだったし。

バランスの悪さが良い部分を殺ぎ落としていったという印象を受けた。

それにしても小池真理子は「同性愛」とか「同性愛のような感情」を作品の中にチラッと盛り込むのが気に入っているのか、その辺の使い方は上手いように思う。

それ自体がテーマになっている物はほとんどないのだが「それらしい想い」が普通に描かれているところは面白い。

色々と書いてみたものの、この作品は好きになれなかったので、次は、ちょっと重たい目の長編小説を読みたいと思う。

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白い木蓮の花の下で
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