体操を習っている娘は現在、大阪市内の本部教室に通いたい一心で毎日必死で練習に取り組んでいる。
娘は小学校4年生の時に体操をはじめた。
体操をガチでするには遅過ぎる年齢らしく、残念だけど、どんなに頑張ったところで選手コースへの声はかからない。
娘が通っている体操教室の場合「選手コースに行きませんか?」と声がかかるのは小学校低学年まで。
今までは「もう少し早く体操と出会っていればなぁ…」と少し残念に思っていたのだけれど、選手コースに通っている人の話を聞いて「むしろ選手コースに声がかからなくて良かったのかも…」みたいな気持ちになってしまった。
体操教室と言っても「跳び箱が苦手で」とか「鉄棒で逆上がりが出来るようになりたい」という気持ちで習いはじめるのであれば、街のスイミングスクール程度の金額で習えるので、習い事としてはリーズナブルだと思う。
ただ競技として体操をするとなると話は別。
娘は選手コースではないものの、それでも週5で教室に通っていて、毎日2万円で小銭のお釣りがくる程度の月謝を払っている。
選手コースとなると、もう少し値段が高くなるのだろうな…と予想していたのだけど、選手コースは予想以上に大変だった。
体操教室は全国に沢山ある訳で、教室によっても目指すところが違うので、あくまでも「一例」でしかないのだけれど、今日は体操選手を目指す子と親の実態について書いておこうと思う。
今回はいつもの日記と違うので、興味の無い方はスルーの方向でひとつ。
体操教室の選手コースの現実
娘が体操を習っている…って話をすると
- 凄いね~。オリンピックとか目指そうよ
- うちの子も体育が得意だから、習わせてみたいな~
…とか、色々な事を言われます。
娘を見ている限り、体操ってのは物凄く楽しいらしいです。
ですが、エンジョイ勢として楽しむのならまだしも「体操選手になりたい」って話になると、本人の資質だけでなく、親もよほどの覚悟が必要です。
体操選手に必要なのは「才能と優れた資質」と思っている人が多いのですが、それに加えて「お金と時間と親の支援」が必要になってきます。
- 子どもを体操選手にしたい
- 子どもが選手コースに誘われて悩んている
お金に関する具体的な数字を出して説明するので「本気で体操に取り組みたい」とお悩みの保護者方の参考になれば…と思います。
選手コースの練習時間
娘が通っている体操教室の場合、選手コースの子達は週6で教室に通っています。
月曜日から土曜日まで、毎日練習。
選手コースと言っても、幼稚園児くらいの子もいるので年齢によって練習量は違うものの、小学生ともなれば週6は当たり前。
娘のお友達(10歳)の場合、1日の練習時間は最低2時間の設定です。
ちなみに、よほどの事情が無いと休むとかありえません。
さらに言うなら日曜日も大会があったり、強化練習があったり、外部練習なんてものもあったりします。
もちろん全部出席するのが当たり前。休むだなんて、とんでもない。
気になる月謝
体操教室の月謝をネットで調べてみました。
指導時間 120分
週4回 16,.630円
入会金 10,800円
年会費 3,000円(年1回)
共済費 6,200円(年1回)
冷暖房費 2,000円
指導時間 165分・240分
週5回 25,800円
入会金 16,200円
年会費 3,000円(年1回)
共済費 6,200円(年1回)
冷暖房費 2,000円
体操業界って不思議と「冷暖房費」ってのが徴収されるのが慣例らしく、娘の体操教室にもあります。
ちなみに、娘の通っている体操教室の場合、週6で指導を受けている選手コース(10歳)のお母さんは「毎月3万円ちょっと月謝を払ってる」とのこと。
ちなみに、娘の体操教室の場合、年齢や練習内容によって金額が変動します。
月謝だけではないという悲劇
「1ヶ月3万円ちょっとなら頑張れないこともないかな…」と思った方もおられるかと思います。
だけど選手コースに入っちゃうと月謝だけでは収まらないのです。
- 強化練習
- 外部練習
- 大会
- 合宿
これらは全て別料金。
強化練習、大会、合宿あたりは娘も参加した事がありますが、笑っちゃうほどバッサバッサとお札が飛んでいきます。
県外の大会に行く場合は宿泊費や交通費も馬鹿になません。旅行にかかる費用と同じです。
もっと恐ろしいことに、世界大会に出るとなると数十万円単位での遠征費が必要です。
これらの費用は当然、保護者が支払います。
レオタードや道具も安くない
「体操を習っている」というと「いいわねぇ。体操ならTシャツと短パンがあれば出来るよね」と言われますが、それはエンジョイ勢の話。
レオタードってお安くないんです。ざっくり言うと…
- 練習用レオタード→4000円~
- 大会用レオタード→8000円~
ちなみにセール等を使っての最低価格でこんんな感じです。
まともな値段で購入すると、もっと高くなります。
選手コースの大会用レオタードともなると「キラキラした飾り」がついていたりして、2万円くらい平気で吹っ飛んでいきます。
しかもレオタードは消耗品なので、ちょいちょい買い替えが必要です
最低、年間50万円くらい?
「体操選手を目指す」と言っても体操教室の方向性や本人の資質「どこまで伸びるか」によって、かかる費用は変わってきます。
選手コースに通っている娘のお友達の話から推察すると、最低年間50万円は覚悟しておいた方が良さそうです。
月謝と諸経費から1ヶ月3万5000円かかっていると考えて…
3万5000円×12ヶ月=42万円。
大会の費用や合宿費用も入れると50万円ではガッツリ足が出ちゃうかな…と言う印象です。
個人レッスンを受けた場合
もしかすると試合前には「個人レッスン」なんて話があるかも知れません。
体操の先生から直接聞いた話ですが、個人レッスンを受けた場合、1時間につき1万円の謝礼が相場だそうです。
娘の通っている体操教室は規模が小さいため、何度かマンツーマンレッスンになった事があるのですが、その時にサラッと「個人レッスンだと1時間1万円ですからお得だよね~」みたいな話が出て、冷や汗が出ました。
体操を続けるにはお金がかかります
- 年間50万。
- 10年間だと500万。
年間50万円と言う試算はあくまでも最低金額なので、実のところ10年で500万円では全く足りない計算になります。
親として子どものやりたい事は、なんとしても応援したいと思うのですが、無い袖は振れない…って感じですね。
娘は選手コースの声がかからないエンジョイ勢です。
我が家の場合、娘が選手コースだったら私がフルタイム正社員復帰しないと費用を出してやれないと思います。
テレビ等で体操選手が素晴らしい演技をしているのを観ると「ああ…彼(彼女)の親御さん偉いなぁ」と思ってしまう今日この頃です。