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月収 原田ひ香 中央公論新社

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原田ひ香の作品は前回読んだ『彼女の家計簿』の感想に「原田ひ香とは相性が悪い気がする」と書いていたのに性懲りもなく再び手に取ってしまった。私…お金の話が大好きなんです。家計簿とか月収とか気になっちゃうんです。

そして読んでみた結果…改めて思った。私と原田ひ香作品は相性が悪いな…と。今回は盛大なネタバレ込みの感想になるのでネタバレNGの方はご遠慮ください。

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月収

ザックリとこんな内容
  • 年金月4万円で暮らす66歳女性は離婚後の不安な生活の中で偶然得た小さな収入をきっかけに、わずかな希望と現実の厳しさに向き合いながら日々を立て直そうとする。
  • 月収8万円の31歳女性は作家としての夢と生活の板挟みに悩み、不動産投資に手を出して安定収入を得ようとするが、理想と現実の差に葛藤していく。
  • 会社員や若者、投資で高収入を得る女性など、年齢も境遇も異なる人物たちの月収とお金の物語。
  • 最終的に6人の物語はゆるやかにつながり、それぞれの人生の行方が示されていく……

感想

世代も違えば月収も違う女性たちのお金に関する物語。6つの物語がふんわり繋がる連作短編形式。最近、やたらとこのタイプの作品が増えた気がするけど、短編が少しずつ干渉し合う連作短編形式は流行っているかも知れない。

物語の作り方は上手だと思ったし、サクサク読めてお手軽感はあったものの、本質的なところは共感できなかった。特に題名にもなっている月収…と言うかお金にまつわる考え方が。なんかね…読んだとて箸にも棒にもかからないWeb記事に物語を乗っけました…みたいな印象。

節約主婦が「4人家族だけど食費が月3万円」みたいな記事があったとしても、実は「米は実家から送られてきているので米代は別。さらに言うなら田舎で野菜もお裾分けで大量に貰っている」みたいな裏があって、結局「読んでみたけどこの記事って参考にならないね」と感じるアレ。

違和感を覚えたのは6人の女性が6人、揃いも揃って友達もいなければ趣味もなくてお金のことしか考えていない…ってところ。いくらなんでもリアリティが無さすぎる。6人の設定から考えても職場の同僚、近所の人、趣味友などいそうなものだけど、全員他人との繋がりを持っていないのだ。ありえない…普通にありえない。小説家の女性と独身で実家暮らしで陰キャ設定の人はギリギリ理解できるけれど、他の4人は違和感があった。

人間が生きていくにはお金がいる。そしてお金は大事。当たり前のことだ。

だけど人間って24時間お金のことだけ考えている訳でもなければ、お金のことだけに集中して節約したり投資したりすることは出来ないのにね。この作品は小説として読むのではなく「資産の増やし方などのヒントを小説の形を借りて読んでみる読み物」なのだと思う。

最後にもう1つ。ドヤ顔で「非課税が最強なんです」みたいなネタをドヤ顔で書くような作家は作家として……言うよりも人として好きなれそうにない。品が無いな……と思ってしまった。

たぶん私は原田ひ香の作品とは相性が悪過ぎるのだと思う。なので原田ひ香の作品を追うのはこれで最後にしようと決意した。

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