先日。ウォーキング中、四天王寺に立ち寄ったら骨董市がやっていた。四天王寺は境内で古本市や骨董市を開催していることがある。骨董品には興味はないけど「もしかしたらティーカップなどもあるのでは?」と思い覗いてみることにした。
私は若い頃から圧倒的に紅茶派。実のところ珈琲の味は分からない。日々の紅茶はマグカップか100均製の白いカップアンドソーサーで飲んでいるけれど、いまだ素敵なティーカップへの憧れを捨て切れずにいる。
夫と所帯を持った時は私も夫も貧乏だったので「食器なんて100均で充分だよね」と白い100均の食器を買い揃えた。そして100均の食器は案外丈夫で結婚した時に購入したカップアンドソーサーは欠けることなく現在も使われている。
「生活が落ち着いたら気に入ったカップアンドソーサーを1客ずつ買い揃えるのも良いかもね」などと思っていのだけど、そこそこのブランドのカップアンドソーサーってビックリするほどお高い。新品に拘らないのであれば多少は安く手に入るものの、ヤフオクやメルカリ、ハードオフなどを見たとて「激安品」なんて物は存在しない。
「……でも骨董市だったら、掘り出し物があったりして?」などと、あちこちのお店を覗いてみたのだけど、どの店の商品も「ですよね~これだと一客8000円が相場ですよね~分かります~」みたいな値付け。「中古品にも定価があるのかな?」としか思えないレベルで販売価格が揃っていたのには心底驚いた。
骨董品、中古品を販売している人達もネットを駆使して勉強しているのだと思う。「せどり」に儲けさせてなるものか…みたいな感じなんだろうか?
有吉佐和子の『青い壺』には骨董市で買い物をするエピソードがあるけれど、当時の骨董市には本当に掘り出し物があったのかも知れないけれど、今の骨董市で掘り出し物を探すのは難しいんじゃないかと思う。
……とは言うものの。私は何も買わなかったけれど暑くも寒くもない秋の日に青空の下、骨董市を見て回るのは楽しい時間だった。


