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岸和田だんじり祭りに行ってきた。

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9月14日の日曜日。夫と2人で岸和田だんじり祭りに行ってきた。

私も夫も大阪育ち。私は高校生の頃に同級生に招待されて見物したことがあるけれど、夫は今まで1度も見たことが無いと言う。先日、娘の高校の文化祭で出会った生徒さんがだんじり祭りに参加していると知り、俄然見て見たくなって急遽観に行くことにした。

娘の通う天王寺高校は大阪を南北で考えるとざっくり真ん中あたりの場所にある。岸和田市は大阪の南の地域で通ってきている人数的にはそう多くはないけれど、チラホラ「◯◯さん、岸和田市から通っているんだって」みたいな話を聞くことがある。

岸和田のだんじり祭り「岸和田だんじり祭」は江戸時代中期に五穀豊穣を祈願して始まったとされ、ざっくり300年以上続いている。重さ4トンの「だんじり」が街を豪快に走り抜けただんじりを勢いよく走らせながら交差点を直角に曲がる「やりまわし」が最大の見せ場。

……と。大阪府民のたしなみ程度の知識しかない私たち夫婦はとりあえず南海本線の岸和田駅に行ってみることにした。岸和田駅に着いた私は「トイレが困るかも知れないから、ここで行っておこう」と駅のトイレに行ったのだけど、この時点で岸和田市民の本気を感じた。

女性トイレの個室に入って驚いたのだけど、汚物を入れるサニタリーボックスが無いのだ。サニタリーボックスのある位置には段ボール箱に大きなビニールのゴミ袋がかけておいてあった。それを見た瞬間「あ…今日だけ壮絶に観光客が多いんだ」と理解。実際、だんじり祭りの期間中は2日間で約30万人から50万人の見物客が訪れるらしい。

さて。だんじりを見るポイントを探さねばならない訳だけど、駅で配られている案内地図を見ながら「なんとなく」の雰囲気で歩いてみることにした。そして実際に歩いてみて驚いたのは街中にバリケードが作られていた…ってこと。だんじりが倒れてきた場合の対策&観光客対策なのだろうな~と推察。

だんじりバリケード

だんじりバリケード

なんとなく人の流れを見ながら歩いているうちに「ここがベストポイントでは?」と思う場所に到達。そこはカンカン場と呼ばれる場所で観覧席だのテレビ動画の撮影場所のある交差点。夫に「ココが良いと思う」と提案してカンカン場に陣取った。

私達は午前中に訪れたので混み合ってる感は無かったものの時間が経つにつれて混雑が酷くなってきた。「だんじり鑑賞プロ」みたいな人もイッパイいて話を聞いているだけでも面白かった。

やり回し(大工方)

やり回し(大工方)

感心したのが混雑対応。法被を着た若者が要所要所で混雑対応をしていたのだけど、彼らはだんじりを引いている町の人ではなく他所からの応援とのこと。そして混雑が酷くなってきてマナーの悪い人が増えていて若者で対応が難しくなってくると、遠くで目を光らせていたちょっと強面でイカツイ中年男性が出てきてビシッと場を仕切っていた。

実際、だんじりは転倒による事故のリスクが高い。「こんなに混雑している中、ルールを守らない観光客もいそうだけど、どうするんだろ?」と思っていたけど、心配なかった。運営システムがめちゃくちゃ整ってる!

駅のサニタリーボックス対応もそうだったけど、街のバリケード。祭りのための通行規制(一方通行や歩行者天国等)観光客が事故に合わないための統制。それらを住民達で行っていると言うのだから素晴らしいじゃないか。

そして1番驚いたのはだんじりを引いている人達の体力!

昔はこの時期、今よりは涼しかったのかも知れないけれど、ここ数年は毎年30度を越える暑さ(2025年は曇りだったので体感的には多少マシだったけど30度越え)老いも若きも朝から晩まで休憩を挟んだとしても、2日間に渡ってだんじりを引いて走り回るとか凄い。

だんじり祭りには世間的に批判寄りの意見が多いけれど実際に行ってみると学びが多かった。

今回だんじり祭りに行こうと思ったのは娘の高校の文化祭で「この生徒さん、めちゃくちゃ有能だ…社会に出来るタイプ。何なら即戦力。こういう人と一緒に働きたい」と思える子がいて、その子が熱中するだんじり祭り…ってヤツを見てみたいと思ったから。そして足を運んで納得した「あの祭りの運営に関わっていたら人間力が上がるよなぁ」と。段取り力、他年齢の人とのコミュニケーション力等、自然と身につくものがあったのだと思う。

岸和田だんじり祭り。高校生の頃に招待されてぼんやり観ていた頃とは違う気付きがあって面白かった。53歳になったけど世界にはまだまだ知らないことの方が多いんだなぁ~と改めて感じた1日だった。

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日記
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