年明けからトイレに『くもんのなぜなぜカレンダー』をかけるようになった。
『くもんのなぜなぜカレンダー』は日付のところに1日1つ問題が書いてある。勉強や成績に直結するようなものではなくて、どちらかと言うと雑学レベルのもの。
国旗が描かれていて「どこの国の国旗でしょう?」とか、猫の絵が描いてあって「猫がゴロゴロ喉を鳴らすのは何故でしょう?」と言った具合。
最近、娘はやたらクイズが好きなので、喜ぶんじゃないかと買ってみたところ、予想的中。毎日楽しんでいるらしい。実も知らない事が沢山書いているので、大人でも以外と楽しめる。
カレンダーをかけている場所は、それまで叔母が送ってくれた絵手紙を額に入れて飾っていた。
娘が2歳の時に送ってもらったもので、河野裕子の「しっかりと 飯を食わせて 陽にあてし ふとんにくるみて 寝かす仕合せ」と言う短歌が書かれてある。
しっかりと 飯を食わせて 陽にあてしふとんにくるみて 寝かす仕合せ
この短歌は歌人、河野裕子の代表作とのこと。
私は本を読むのは大好きだけど詩歌にはとんと疎く、絵手紙を受け取った時はこの短歌どころか、河野裕子の事もまったく知らなかった。
しかし読んだ瞬間「私はこの短歌を座右の銘として生きていこう」と決意して、額に入れて「毎日必ず見る場所」と言う事で、トイレに飾ることにした。
よくよく考えてみれば、座右の銘をトイレに飾る……ってのは、どうかと思うけれど、毎日眺めていた事は確かだ。
夫と結婚して、娘を産んで、仕事を辞めた事に後悔は無い。毎日幸せだと思うし、結婚して子に恵まれた事は幸せだと思っている。
だけど、その半面「なんで私、毎日こんな事ばっかりしているんだろう?」とか「毎日、毎日同じことの繰り返しなんて嫌になる」と言う気持ちがチラリと頭をよぎる事があるのも事実だ。
そんな時に、河野裕子の短歌に触れると「自分にとって1番の幸せは何なのか?」って事を思い出させてくれるのだ。
当たり前に過ぎていく毎日は決して当たり前なんかじゃないのに、うっかりするとその事を忘れてしまうから不思議だ。
叔母が送ってくれた絵手紙の額は『くもんのなぜなぜカレンダー』に場所を譲ることになったので、今はパソコンデスクの前に飾っている。
パソコンデスクの前に座らない日は無いのだし、思えばトイレに飾るよりも相応しいように思う。
先々日から娘が風邪で学校を休んでいるのだけれど、子どもって体調を崩すと甘えん坊になって、やたら手が掛かる。「ああ。もう」と思ったりもするのだけれど、絵手紙の額を見ていたら「風邪ひきの子の世話をする」なんてのも娘がいるから出来るんだなぁ……なんて事を思った。
娘が自立する時が来るまで、絵手紙の額は私の目につく場所ら飾っておこうと思う。
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