ハルカス美術館で開催されている『アンドリュー・ワイエス展』に行ってきた。
アンドリュー・ワイエスは私にとって大好きな画家……と言う訳ではなくて「名前くらいは知っている」と言う立ち位置。だけど最近「印象派以降の画家」に興味を持っていて、特にアメリカにも素敵な絵を残している画家がいる……と言うことに気付いたので「ちょっと興味あるな」くらいのノリで行ってみることにした。
20世紀のアメリカを代表する具象絵画(リアリズム)の画家で、身近な人々や故郷の風景を静謐に描き続け、アメリカの国民的画家とされている。特に足が不自由な隣人女性、クリスティーナを描いたシリーズが知られている。
「ふわっ」とした気持ちで観に行ったのだけど予想以上に良くて私の好みのド真ん中だった。小説のような物語性を感じる絵が素敵だったし、何よりも絵のモチーフが良かった。
散歩とか身近な冒険が好きな人の心にグッと来る作品が多い。例えば屋根裏の窓から光が差し込んでいる場面や海岸で見かけた巨石の絵とか。子どもだったら喜んで潜り込むだろう薄暗い物置小屋の絵とか。
水彩画だったり油彩画だったり様々な絵が展示されていたけれど、私が特に気に入ったのはテンペラと言う手法で描かれた作品達。繊細でリアリティのある作品に仕上がっていたのだけど、当然ながら写真ではなくてあくまでも絵なのだ。
アンドリュー・ワイエスがテンペラで描いた作品は、どれもこれも息を呑むほどだった。
「絵が私の好みで素敵だった」ってところも良かったのだけど、それ以上に感銘を受けたのが作者の視線の温かさだった。どの作品にもモデルに対する愛と慈しみの気持ちが感じられた。
特に印象に残ったのは『クリスティーナ・オルソン』『オルソンの家の終焉』『灯台』の3点。

『クリスティーナ・オルソン』『オルソンの家の終焉』『灯台』
『灯台』で描かれている白い犬があまりにも気に入ったのでスマホの待受け画面に設定した。基本的にミュージアムグッズは買わない主義だけど『灯台』をモチーフにしたグッズはうっかり買ってしまいそうだった。
帰宅してアンドリュー・ワイエスについて色々調べて「なるほどなぁ」と納得したり、もっと彼のことを知りたいと思ったり、何なら「もう1回観たい」と思ったりしている。残念ながらこの秋は週末の予定がギュウギュウ詰めなので、もう1度美術館に足を運ぶのは難しいのだけど。
それにしても観に行って良かった。今年は意識的に美術館へ足を運ぶようにしているのだけど、どの美術展も満足している。テレビやWebや画集で観る絵と自分の目で観る絵は違うと感じる。迫力と言うか息遣いと言うか直接伝わるものがあるように思う。
次は山王美術館の岸田劉生を観に行きたい。楽しみがあると仕事も家庭も頑張れる気がする。

