週末に1週間の献立を考えていてふと思った。「私はいつも自分の作った食事を食べているけれど夫も娘もそうじゃない。なんだか、それってモヤモヤするな」と。
一家の台所を預かる主婦(別に主夫でも良い)は常に家族の食事のことを考えざるを得ない。夫婦が交代で作るのはアリだと思うけれど現在の日本の家族観だと共働き家庭であっても片方が食事を担当するケースが多い。
我が家の場合。私が専業主婦時代は当然、私が一切の家事を担っていたけれど、子育てが落ち着いて仕事をはじめてからも私が食事のことを担当ている。それは夫が横暴だから…ではない。私の方が夫より勤務時間が短くて職場が近いのでその方が家庭生活がスムーズに運用できるから。
なので私が家族の食事の責任を負うことに対して異論はない。
「家族の食事」と一言で言っても場合によっては家族3人揃わない日も存在する。夫か出張や飲み会で不在だったり、娘が学校行事の打ち上げや部活の用事で不在だったり。そうなると私は2人分の食事を作ることになる。
家で食事をしない家族は何某かの外食を食べることになる。夫なり娘は何某かの外食をする機会がそこそこあるけれど私はたいてい家にいて家族3人(もしくは2人)分の食事を作って自分の作った食事を食べている。
いっそ「家族が1人でも外食する日は残った2人が外食するなりテイクアウトで済ませるなりして食事を作らなければいいじゃないか」と思うのだけど、例えば娘がいない夜に「夫と2人で飲みに行くのもいいな…あ。でも夫は昨日まで出張だったんだよね。外食ではロクな物を食べてないだろうから外食はやめて、ちゃんとした料理作ろう。野菜多めがいいかな」みたいな考えに至ってしまうのだ。
外食やテイクアウトが続いたって死ぬ訳じゃない。家の食事より割高にはなるし、栄養バランス的にもイマイチだとしても、それは食事を作る手間を省く上で飲み込んでいくところだと思う。
結局のところ私が「家族が1人いない場合、残った家族は外食かテイクアウトにして食事を作らない」と決めてしまえば解決する話なのだけど、私が自分勝手に「でもでも」と決めかねているだけの話なのだ。
私と同じ気持ちで家族の食事を作っている人って案外多いのではないかと推察する。
必要なのは食事の支度を手放す勇気と思い切り。私にはその勇気が足りていない。
娘が「文化祭の打ち上げで晩ごはんいりません」と言う夜。私は夫と2人、自宅で鍋を食べた。そんな夜こそ「たまには2人で飲みに行こうよ」と言うべきなんだろうけれど「娘がいないなら娘が苦手な辛い鍋にしよう」といち早く段取りを組んでしまったことが悔やまれる。夫が出張でいない夜だって同じこと。
食事の支度を手放す勇気が欲しい。