村田喜代子

村田喜代子

人の樹 村田喜代子 潮出版社

村田喜代子と言う作家さんを追うようになってからずっと「この人の書くものにハズレなし」と思っていたけれど、今回はじめて無理だった。言葉は悪いけれど「毒にも薬にもならない作品」って印象。「ナニコレ?」と吃驚してしまった。こんな作品もあったんだ…...
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焼野まで 村田喜代子 朝日新聞出版

私は40代になってから村田喜代子と出会えた事を幸せに思う。中高年女性の心理描写が抜群に上手い。たぶん私が20代で読んでいても面白くなかったと思う。今回も素晴らしい村田喜代子ワールドが展開されていて非常に満足した。 今回は子宮がんを治療...
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八幡炎炎記 村田喜代子 平凡社

ここ数年ハマっている作家さんなのだけど、今までの作風とは全く違っていて驚かされた。それまでの作品をイメージして読むとコレジャナイ感半端ないこと請け合い。でも、これはもしかしたら大作の香りがする。実はこの作品のラストは『第一部了』となっている...
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光線 村田喜代子 文藝春秋

表題作を含む7編からなる短編集。最近、ガツガツと作者の作品ばかり読んできて、どれもこれも当たりだったけれど、これはイマイチだった。上手と言えば上手いのだろうけれど、作者の真骨頂は長編小説にあると思う。短編ではグッっとくるものがない。 ...
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屋根屋 村田喜代子 講談社

中年女が、自宅の屋根を修理してくれた「屋根屋」の男と、夢の中で旅をする物語。好きな人と「夢で会いたい」と思った事がある人は案外多いかと思うのだけど、まさにそれ。屋根屋の男と夢のなかで待ち合わせて、寺の屋根や、ヨーロッパの寺院の屋根などを旅し...
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鍋の中 村田喜代子 文藝春秋

表題作を含む4編からなる短篇集。表題作は芥川賞受賞作。収録されている作品はどれも骨太で面白かった。 表題作は従姉妹たちと過ごす「ひと夏の思い出」的な話。17歳の主人公と80歳の祖母、従兄弟達との生活が描かれている。記憶が曖昧になる祖母...
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ゆうじょこう 村田喜代子 新潮社

硫黄島から熊本の遊郭に売られてきた娘の視点からなる連作短編。廓を舞台にした小説は沢山読んできたけれど、他のどの作品とも似ていない新しさがあった。 廓を舞台にしていると言っても、作品の舞台は明治。江戸時代が舞台の廓よりも時代が進んで、廓...
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雲南の妻 村田喜代子 講談社

怪作だと思う。なんだろう、この感じ。私、作者の信者になってしまいそうだ。作者の作品を読むのはこれで3冊目。1冊目も2冊目も絶賛しているのに、長らくその存在を忘れていた。そして久しぶりに読んだこの作品。好み過ぎて、どんなと風に感想を書いて良い...
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あなたと共に逝きましょう 村田喜代子 朝日新聞出版

なんだか吃驚するくらい上手い小説だった。ずっと共働きをしてきた団塊世代の夫婦の物語。夫が病に倒れ、それに立ち向かっていく妻が主人公。感動的な介護小説でもなければ、夫婦愛を高らかに謳い上げた作品と言う訳でもない。もっと複雑で考えさせられる作品...
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蕨野行 村田喜代子 文藝春秋

久し振りに「文学」に触れたような気がする。最近は本を読んでも「小説だなぁ」と思うことはあっても「文学だなぁ」と思うことは無く、それなりに面白いと感じてもガッツリと心に食い込んでくることが無かった。しかし、この作品は全く逆で「文学だなぁ」と感...