宮本輝

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骸骨ビルの庭(上・下) 宮本輝 講談社

この作品を読んでの感想は「やっちまったなぁ」のひと言に尽きる。終戦直後の大阪。骸骨ビルと呼ばれる雑居ビルで、親を無くした子供達を引き取って育てた2人の男と彼ら育てられた子供達の物語。とある事情から彼らの軌跡をリストラで転職した男が1つ1つ明...
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天の夜曲 流転の海 第四部 宮本輝 新潮文庫

作者がライフワークとして書き続けている『流転の海』シリーズの第四部。主人公、松坂熊吾は作者の父親がモデルとのこと。このシリーズをはじめて読んだ時は20代だったが、気が付けば私も30代。その時はすでにシリーズが進んでいて、第一部が出たのは20...
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葡萄と郷愁 宮本輝 角川文庫

東京とブタペストを舞台に、それぞれの国に暮らす若い女性の迷いを描いた作品。揺れる女心が鮮やかな小説……ってことだと思うのだが、ちっょと軽い印象を受けた。時代背景が濃いこともあり、観念が古いと言うか、なんと言うか。女性がイマイチ生きていないよ...
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優駿 宮本輝 新潮文庫

関西に住んでいて、読書好きと言うからには、宮本輝を愛していなければならない……という風潮があるかどうかはさておいて、少なくとも私は「宮本輝」を、それほど好きでもないのに「頑張って読まなくちゃ」と思っている部分がある。 リアルで読書好き...
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真夏の犬 宮本輝 文春文庫

市井に生きる人を描いた、ちょっと苦めの短編集である。粘着質な文章で、ややクドイような印象であるが、その「クドさ」が、作品にイイ味を与えているように思う。作者にとって、馴染みの深い土地を舞台にしているせいか街や、人の描写が、妙に生臭く迫ってく...
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避暑地の猫 宮本輝 講談社文庫

毎日暑いので「避暑地」という言葉に引かれて手にとった1冊である。夏・避暑地・軽井沢という言葉は庶民を夢見がちにさせる魔力を秘めている。現実の軽井沢が、どうであったとしても言葉の世界の中にある軽井沢は紳士と深窓の令嬢と素敵なマダムが存在する。...