小池昌代

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幼年 水の町 小池昌代 白水社

ここ数年間の間で読んだエッセイ集の中でダントツに面白い1冊だった。面白いと言っても「笑える」と言う意味ではない。正しは「読み応えがあった」と書くべきなのかも知れない。小池昌代の書く文章は心にストンと落ちてくる感じがして大好きだ。 小池...
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悪事 小池昌代 扶桑社

あれあれ。なんだろう、この小物感とコレジャナイ感。久しぶりの短篇集にワクワクしていたのだけど、今回はちょっとガッカリだった。 もしかしたら私の中で作者に対する期待度が上がり過ぎているから、こんな風に思ってしまったのかも知れないけれど、...
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たまもの 小池昌代 講談社

昔付き合っていた男から赤ん坊を預かって、以降ずっとその子と暮らし続けている女が主人公。「山尾」と言う変な名前の男の子と、相当変わり者の主人公との生活が綿々と綴られていた。 この作品は子どもを育てた女にしか書けないのではないかと思うほど...
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厩橋 小池昌代 角川書店

ものすごく作者「らしい」感じのする作品だった。舞台は東京。スカイツリーのお膝元で、生さぬ仲の娘を育てる夫婦と、養父母に育てられた娘の物語。主人公は一応娘なのだと思うのだけど、母親の描写もけっこう濃いのでダブルヒロインと言っても良いかも知れな...
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自虐布団 小池昌代 本阿弥書店

月間『俳壇』という雑誌に連載していた短編小説を集めた短編集。どの作品も「言葉」を生業とする人や、あるいは言葉と深く関わって生きてきた人が主人公。詩人だったり、腹話術師だったり、女優だったり。テーマが一貫している短編集って大好きだ。 そ...
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黒蜜 小池昌代 筑摩書房

作者の作品にはすっかり惚れ込んでいるのだけれど、今回は正直イマイチだった。前回読んだ『弦と響』(忙しい時期だったのか読書録には書いていない)が良かったので、期待ばかりが膨らみ過ぎていたのだろうか。 作者お得意の短編集。『ルーガ』とか『...
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わたしたちはまだ、その場所を知らない 小池昌代 河出書房新社

作者の長編作品は初めて読んだのだけど面白かった。ずっと短編集を読んでいて「いつかガッツリ長い物を」と思っていたのだけど、やっと願いが叶って満足している。でも、正直吃驚した。今までは大人のドロドロした話とか、主人公が若くてもエロティックだった...
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怪訝山 小池昌代 講談社

表題作他2編収録。『怪訝山』、とても面白かった。気持ち悪い話だったけれど、すごく面白かった。久しぶりに「誰かと感想を語り合いたい」と思ってしまう作品だった。女性ではなく男性と。男性が読んだら、どう感じるのかを知りたくてならない。 『怪...
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ことば汁 小池昌代 中央公論新社

小池昌代作品5冊目。今回も短編集。やっぱり、この人はいい。私の肌にしっくり馴染む人だ。 なんと言ったらいいのだろうなぁ。「もう若くない。私はオバチャンだ」と自覚していて、それなのに、心の奥底に乙女な部分を持っている人に読んで欲しいよう...
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ルーガ 小池昌代 角川書店

この作家さんの作品は女性にこそ読んで欲しいと思う。なにげに汚らしい表現で恐縮なのだけど「女汁したたる」感じがする。表題作を含める3遍からなる短編集なのだけど、どれもものすごく「女」を感じる作品ばかり。「女」という性を否応なしに思い知らされた...
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裁縫師 小池昌代 角川書店

エロティックな香りの漂う不思議な話を集めた短編集。最盛期の小川洋子と河野多惠子を足して2で割ったような作風。小川洋子では物足りず、河野多惠子ではグロ過ぎる…その良い感じのラインを走っていて、個人的には大満足。女性ならではの感性でエロスの世界...
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タタド 小池昌代 新潮社

この作家さんの感性、すごくいい……と言うか、私の感性にピッタリと沿って気持ちがいいような恐いような。読んでいて空恐ろしいものを感じた短編集。表題作と他2編。どの作品も面白かった。ちなみに表題作『タタド』とは、伊豆半島にある多々戸という浜の名...
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感光生活 小池昌代 筑摩書房

15作からなる短編集。作者は詩人で翻訳家とのこと。作者がこの短編集を書いた当初は小説を書くようになってまだ日が浅かったようだが「流石は詩人」と思わせてくれるだけの面白さがあった。 大人の女性に読んでもらいたいなぁ…とい思った。方向性は...